「1stRound」第13回支援先決定と新パートナー参画について
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(以下、東大IPC)による国内最大級の創業成長支援プログラム「1stRound」の第13回支援先が選定されました。このプログラムは、アカデミアと企業との連携を図る非株式型の支援プログラムで、多数のイノベーティブなスタートアップを育成してきました。
今回新たに、株式会社JERAがコーポレートパートナーに加わることにより、全体で24社のパートナーが協力し、スタートアップ企業とのオープンイノベーションを加速させる体制が整いました。
「1stRound」の目的と実績
「1stRound」は、2017年にスタートし、東京大学を母体にしたアカデミア共催で推進されてきました。国内外の技術シーズを早期に事業化することを目指し、実業家や大手企業とのハンズオン支援に注力しています。過去8年間で102チームが採択され、資金調達の成功率は約90%と高い実績を誇ります。さらに、協業関係が実現したケースも多く、スタートアップ企業の成長をサポートしています。
新たな挑戦
特筆すべきは、JERAの参画です。全国的に影響力を持つエネルギー業界のリーディングカンパニーが加わることで、スタートアップへの支援がさらに強化されることが期待されます。スタートアップは、JERAの豊富なリソースとネットワークを通じて、技術の社会実装やビジネスの加速を図れるでしょう。
アカデミアからの起業活動の拡大が進む中、これまでにない新しいエコシステムの形成に向けて、「1stRound」は次なるステージを迎えています。特に、再応募からの採択例が20~25%に達している点は、起業家教育プログラムとの連携が功を奏している証拠です。これにより、過去の応募者が再挑戦しやすい環境が整っていることが、今後の更なる成長に寄与するでしょう。
今後の展望
そして本プログラムは、年に二回実施されており、2025年の10月6日から第14回の公募が始まります。次回は、さらに多くの優秀なスタートアップが選ばれ、新たな技術やアイデアが世の中に広がることを期待しています。詳細は公式サイトにて確認可能です。
「1stRound」は、スタートアップの海外展開も視野に入れています。米国や欧州の大規模研究機関との連携を進め、グローバルな視点を持ったスタートアップ育成を行うことで、国境を越えた技術の商用化へと繋げていくのです。これにより、日本のアカデミアから生まれた素晴らしい技術が、世界の舞台で戦えるようになることを目指しています。
採択されたチームの紹介
第13回に採択された8チームは、それぞれ異なった分野での先端技術に挑戦しています。例えば、カーボン空気二次電池の実用化を目指す株式会社CASB powerや、AR/VR機器の実現を目指すIntraPhoton、人工心臓の課題解決に挑むHelioverse Innovations等、多彩なメンバーが集結しています。これらの企業は、日本発の新たなビジネスを創出し、テクノロジーによって社会課題の解決につなげようとしています。
まとめ
「1stRound」は、技術シーズの社会実装を支援し、次世代のスタートアップを育てるための重要なプログラムです。今後も続く支援により、新たなビジネスの誕生と、日本全体のイノベーションが期待されます。この取り組みを通じて、技術が持つ力を最大限に引き出し、より魅力的な社会を作ることを目指す活動が、今後の私たちの注目すべき点です。