平和を感じる体験型プログラム『PEACE IN THE DARK』が東京で初開催
戦後80年を迎えた今年、一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ(東京都港区)が、平和をテーマにした体験型プログラム『PEACE IN THE DARK』を7月5日から8月31日まで東京で実施します。この取り組みは、世代や地域を超えて平和について自身の感覚で考える場を提供し、行動に移す機会を創出することを目的としています。
プログラムへの期待
本プログラムでは、被爆80周年を迎える広島の初開催と連動して進められ、東京会場はダイアログ・ダイバーシティミュージアム「対話の森」内で行われます。参加者は、暗闇の中で当時の生活を追体験し、戦争や平和について深く考えることができます。特に、制作された「1945年を見つめなおす光のインスタレーション」では、視覚以外の感覚を駆使しながら内面の問いや感情を掘り下げていくことができます。
インターネットの調査では、子どもたちの75%が「身近に戦争体験者がいない」と回答しています。こうした背景から、本プログラムは単なる知識の伝達ではなく、今を生きる私たちが自己の言葉で平和を語れるきっかけを提供します。
実施概要
東京開催
- - 開催日時:2025年7月5日(土)〜8月31日(日)
- - 会場:ダイアログ・ダイバーシティミュージアム「対話の森」(東京都港区竹芝)
- - 体験時間:約90分
- - 参加費:大人4,950円、学生2,750円、小学生550円
参加者は事前予約が必要で、自らの体験を通して貴重なメッセージを受け取ることが期待されます。また、広島では被爆建物である旧日本銀行広島支店で開催される予定で、6,000人以上の参加者が期待されています。
広島開催
- - 開催日時:2025年8月2日(土)~11日(月・祝)
- - 会場:旧日本銀行広島支店
- - 条件:参加無料、事前のWEB予約必要
ダイアログ・イン・ザ・ダークとは
この体験型プログラムは、1999年に日本で初めて字の明かりが完全に遮断された環境で実施され、参加者は視覚以外の感覚を頼りに周囲と関わります。この新しい形の「対話」は、互いに信頼し合う道を築く手助けとなっています。
1988年にドイツで始まり、これまで50カ国以上で展開されてきた『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』は、特に近年、若者たちに向けた教育的な意義も高まっています。これにより、戦争や平和について真剣に考える機会を提供し、次世代に平和の大切さを伝える試みです。
今後の80年、90年さらには100年を見据え、未来へ平和をどう伝え、その意味をどう考えていくのかが問われています。私たちが今後選ぶ道は、個々の体験や対話によって形作られることでしょう。『PEACE IN THE DARK』は、その一歩となるプログラムです。
まとめ
戦後80年を迎えた今、私たちの次の世代にどのように平和のメッセージを届け、また彼らの声をどのように受け取っていくのかが重要です。『PEACE IN THE DARK』は、過去と現在をつなぐ新しいコミュニケーションの場となることでしょう。興味のある方は、ぜひこの機会に参加して、自分自身の言葉で平和について考える時間を持ってみてください。