日本と台湾が手を組む新たな都市デザイン力向上の研究開始
株式会社日本総合研究所(以下、日本総研)と台湾デザイン研究院(Taiwan Design Research Institute、以下TDRI)が、都市デザイン力を高めるための共同研究を開始しました。この取り組みは、日本および台湾の民間企業と自治体が直面する課題の解決を目指し、両者の専門知識を融和させることを目的としています。
1. 研究の背景
都市は日々変化するニーズや課題に対応する必要があり、効果的なデザイン戦略が重要です。日本総研が持つ「未来洞察」とTDRIのデザインに関する専門知識を統合することで、より創造的な地域社会を構築し、持続可能な発展を実現することが期待されています。
2. 共同研究の目的と内容
研究の主な目的は、民間企業や自治体における都市デザインの向上と、政策形成のプロセスを支援することです。具体的には次のようなアプローチが取られます:
- - ノウハウの交換と高度化:両組織間で持っている手法や知識のシェアを進め、各々の専門性を高めます。
- - 未来洞察関連サービスの提供:日本の地域や行政の問題を解決するための新しいサービスを共同で提供し、実務的なサポートを行います。
- - 都市デザイン力指標(CDPI)の活用:TDRIが開発したCDPIを使用して、日本の都市のデザイン力を多角的に評価し、改善策を探ることに貢献します。
これにより、両国の都市が抱える課題に対して、効果的な政策形成と実行が可能になると考えられています。
3. CDPIとは?
CDPIは、都市が持つデザイン力を定量的に測定する指標です。都市のデザイン力を可視化し、地域課題に対してどのような影響を与えるのかを分析します。定性的、定量的な両面から都市の特性を把握し、未来の方針を組織全体で考えるための基盤を提供します。
4. 人材育成と組織開発
日本総研とTDRIは、研究を通じて人材育成や組織能力の開発にも力を入れています。各都市の現状を把握し、効果的に課題を解決するためのスキルを養成することで、組織全体の能力向上を図ります。共同でのワークショップやセミナーを通じて、創造的な視点を広め、これに基づいた円滑なコミュニケーションの促進も目指しています。
5. まとめ
この新たな研究の取り組みは、日本と台湾の知見を融合させ、両地域の都市デザインを革新するための重要なステップです。今後、さらに具体的な成果を伴うことで、地域社会の発展に大きく貢献することが期待されています。未来型の都市づくりという共通のビジョンに向けて、両国が手を携えて歩んでいく姿が見えることに、私たちも期待が高まります。