インテルとIBMは、2025年の「Intel Vision 2025」において、インテルGaudi 3 AIアクセラレーターのIBM Cloudでの利用開始を発表しました。この新しい機能により、企業はパブリッククラウド環境での本番ワークロードにインテルGaudi 3を導入できるようになります。
インテルGaudi 3は、企業がエンタープライズAIをより効率的かつ経済的に導入できることを目的にしています。特に、AIの導入によって企業の収益が大きく向上していることに注目が集まっており、IBMの「AI in Action 2024」レポートによると、経営層の67%がAI活用により収益が25%以上増加したと回答しています。AIの効果がここにある一方で、インフラストラクチャーのコストも企業の新たな課題として浮上しています。
IBM Cloudの利用により、企業は生成AIを迅速に検証し、イノベーションを進める手段を得られます。インテルのバイス・プレジデント、ソウラブ・カルカーニ氏は、「インテルGaudi 3をIBM Cloudで利用可能にすることで、企業が生成AIワークロードを拡張する手助けをできる」と述べ、両社のコラボレーションの重要性を強調しました。
この協業は、顧客が必要な時にコンピューティングリソースを柔軟に調整できるよう、スケーラブルでアジャイルなソリューションを提供しています。また、インテルGaudi 3はIBM CloudのフランクフルトやワシントンD.C.リージョンで既に使用可能になっており、2025年中にはダラスでの導入も計画されています。
IBM Cloudの仮想プライベートクラウド(VPC)上では、インテルGaudi 3を利用したスタンドアロン・サーバーの提供が開始されており、お客様はコンピュートやストレージ、ネットワークリソースを自由に選ぶことが可能です。これは、企業が最高の可用性とスケーラビリティを追求するための基盤となります。
さらに、2025年第2四半期には、Red Hat OpenShift AIクラスターにおいて、マネージド型のコンテナ基盤として働くインテルGaudi 3が提供される予定です。これにより、より多くの企業がコンテナ技術を用いたAIソリューションを取り入れることができるでしょう。
また、IBM Cloud VPC上ではインテルGaudi 3ベースの仮想サーバーへwatsonx.aiを導入することで、AI開発に必要なツールキットが整備され、柔軟な展開が期待されています。この取り組みは、企業がAIや生成AIの価値を早期に実現するために大きく貢献することが予想されます。
最後に、IBMとインテルは「デプロイ可能なアーキテクチャー(DA)」を導入しており、開発や運用のチームが迅速に新機能の活用を実現できるようサポートしています。これにより、最新技術を活用し、ビジネスの改善や効率化が促進されるでしょう。
今後もIBMとインテルは、お客様の高性能ワークロードに対応し続け、信頼性の高いデプロイ環境を提供するために協力していく見込みです。IBM Cloud上でのインテルGaudi 3 AIアクセラレーターの詳細はこちらで確認できます。IBMのAIソリューション及びAIインフラストラクチャーソリューションについての情報も提供されていますので、ぜひご覧ください。