飛騨市で行われる歴史講演会について
岐阜県飛騨市では、9月19日に「飛騨の糸引き工女~公文書から分かる工女組合の歴史的位置づけ」と題した講演会が行われる。これは、市が保存している約2万点の歴史的公文書を通じて、当時の人々の思いや生活様式を探るための重要な機会となる。
公文書の価値
飛騨市には、江戸時代から昭和中期にかけての古文書が数多く保管されている。これらの資料は、先人たちの暮らしや歴史を示す貴重な情報源であり、その保存と活用が急務となっている。市では、これらの資料を地域の歴史遺産として大切に扱い、保存・整理の作業を進めている。
糸引き工女とは
今回の講演のテーマとなる「糸引き工女」は、明治から昭和にかけて飛騨から信州などで製糸産業に従事した女性たちのことを指す。彼女たちは地元で結成された工女組合に守られながら、厳しい環境で働いていた。講演会では、この工女たちの実態について新たに判明した資料が紹介され、彼女たちがどのように生活し、どのように地域に貢献していたのかが語られる予定だ。
講演会の詳細
講演会は、9月19日(金)の19:00から20:30まで、飛騨市役所西庁舎3階大会議室で行われる。定員は100名で事前の申し込みは不要だ。講師は岐阜大学の田澤晴子教授で、近現代思想を専門とし、飛騨市の公文書調査に関する指導も行っている。参加者はというと、歴史的公文書に直接触れる貴重な機会を得ることになる。
学芸員からのメッセージ
この講演会に参加することで、飛騨の糸引き工女たちの実態を知るだけでなく、資料を通じて当時の生活様式や思いを感じることができる。飛騨市の文化振興課の学芸員が語るように、「歴史的公文書の面白さを感じてほしい」とのメッセージが届いている。
飛騨市の魅力
飛騨市は、北アルプスに囲まれた自然豊かな地域であり、人口約21,500人の小さな市です。森林の占める面積が94%を超え、ユネスコの無形文化遺産にも認定されている古川祭など、多彩な文化資源が存在します。また、スーパーカミオカンデといった先進的な科学研究が行われていることでも知られています。市は、歴史や文化、自然といったさまざまな地域資源を生かした取り組みを進めています。
この講演会は、飛騨市の歴史を知る貴重な機会であり、地域の文化に興味を持つ方々にとって見逃せないイベントです。歴史を感じ、地域に根付いた文化を再確認するために、多くの方の参加を期待します。
問い合わせ先
飛騨市教育委員会文化振興課
電話番号: 0577-73-7496