『ベィmagazine』第3弾〜横浜編〜
車いすユーザー向けの旅情報マガジン『ベィmagazine』の第3弾が、2月14日にリリースされました。今回のテーマは横浜観光です。このマガジンの誕生には、リハビリ専門の理学療法士による痛切な体験が背景にあります。入院中の患者から「車いすで行ける場所はどこですか?」と問われ、そのニーズに応えられなかったことが、彼らに自ら情報を発信しようとするきっかけとなったのです。多くの情報がネット上にあふれている中で、車いす利用者が使える情報は限られており、「自分たちが必要な情報を自ら作る」というアプローチが生まれました。
第1弾は箱根編で、発売から1週間で完売し、今は電子版のみ入手可能です。続く第2弾は東京編で、車いすデートをテーマに取材が行われました。
『ベィmagazine』の特色
このマガジンの大きな特長は、車いすユーザーに向けた情報であること、そしてその情報が実際に車いすユーザーと共に作られている点です。第3弾では、17歳の脳性麻痺の男の子、つばさくんが主役となり、彼の夢を叶えるために横浜の観光スポットを取材しました。中華街でのグルメ体験、横浜の夜景観賞、ショッピング、さらには観覧車に乗るという計画は、彼にとって特別な思い出となることでしょう。
取材では、中華街や山下公園、大さん橋、赤レンガ倉庫、コスモワールドなど、横浜の魅力的なスポットを車いすで訪れ、各地のバリアフリーの実情を描いています。
本当のバリアフリーとは
『ベィmagazine』は、バリアフリーを形だけでなく、心のサポートも含めたものとして捉えています。スロープやエレベーターだけがバリアフリーではなく、周囲の人々の理解や助けがあれば、真正のバリアフリー環境が整うことを追求します。外に出ることへの勇気が、バリアを超える手助けとなるというメッセージが込められています。
QRコードで動画を味わう
本書の中には、各所にQRコードが設置されており、動画でその場所の状況を視覚的に感じることができます。車いす利用者が気になる段差や路面の状態など、旅の様子をより具体的に理解できる工夫が施されています。
リハビリのプロの監修
理学療法士による専門的な視点と、実際の車いすユーザーの声が融合した情報が、本誌の価値を高めています。旅を通じて得た知見は、今後のリハビリにも役立てられることでしょう。ユーザーが再び自分の足で一歩を踏み出す勇気を持てるような情報提供を目指しています。
『ベィmagazine』が目指す5つの視点
1. 旅の思い出を共有し、記録すること。
2. 一人の行動が他の利用者に良い影響を与えること。
3. 車いすユーザーの多様な生き方を伝えること。
4. 目に見えないバリアの存在を認識させること。
5. 互いに助け合う文化を創出すること。
マガジン詳細
株式会社Beiが提供するこのマガジンは、すべての車いすユーザーが自らの足で旅に出る勇気を与える一冊です。