Quantum Automation社の子会社化とその意義
先日、東テク株式会社がシンガポールに本社を置くQuantum Automation Pte Ltd(QA社)の株式を取得し、同社を子会社化することが発表されました。この動きは、シンガポール及び東南アジア市場におけるビルディングオートメーション事業の体制強化を目的としたものです。QA社は1979年の設立以来、東南アジア各国で数多くの施工を行っており、豊富な実績と高い技術力を誇ります。自社開発の「Direct Digital Controller(DDC)」を中心とした先進的なビルディングオートメーションシステムが、その技術の象徴とも言えます。
QA社の技術力と信頼性
QAグループは、単に施工を行うのみならず、システム提案から施工、保守、メンテナンスに至るまで一貫したサービスを提供できる事業体制を構築しています。この一貫したサービスは、シンガポール政府の機関を含む多くの顧客から高い評価を得ており、その信頼性は非常に高いとしています。
東南アジア市場への進出
今回の株式取得により、東テク株式会社はインドネシアにある現地法人 PT. Prima Totech Indonesiaとの連携を深め、東南アジア地域での事業拡大を目指しています。この地域では経済成長が著しく、旺盛な建設需要が期待されています。その中で、QA社の技術力を活用し、事業をさらに推進することが可能になるでしょう。
シナジーの創出
東テクグループは、国内で培った営業力とQAグループの技術力を融合させることで、ビルディングオートメーション事業だけでなく、機器販売やエネルギーソリューション事業でも新たなシナジーを生み出そうとしています。このシナジーの創出を通じて、グローバルな事業展開を加速させることを目指しています。
株式取得の状況
QA社の株式取得は、4,000百万円を米ドルで支払う形で行われますが、為替相場の変動の影響を受けることから、実際の取得価額は変動する可能性があるとされています。これにより、当社の帳簿に計上される株式の取得価額も異なります。
今後の展望
この件に関する業績への影響は、2021年5月14日に公表予定の2022年3月期の業績予想に反映される見込みです。QA社を傘下に持つことで、東テク株式会社はさらなる発展を遂げることが期待されています。今後の動きに注目したいところです。
企業概要
東テク株式会社
- - 本社所在地:東京都中央区日本橋本町3-11-11
- - 代表者:代表取締役社長 長尾克己
- - 事業内容:空調機器・設備関連機器の販売、ビルディングオートメーションの設計・施工・メンテナンス
- - 企業HP:https://www.totech.co.jp/
この株式取得が未来のビルディングオートメーション事業にどのような影響を与えるのか、引き続き注視していく必要があります。