株式会社ジェイテクト(愛知県刈谷市)は、このほど革新的な投げ込み式水位計「STD series」を開発しました。この新製品は、厳しい環境条件にも耐えられる設計が特長で、海水域や下水道施設といった条件下での使用を前提にしています。この水位計は、腐食や凍結からの保護を強化し、特に最近の気候変動による水害の予防にも貢献できるものと期待されています。
開発の背景
ジェイテクトは「モノづくりとモノづくり設備でモビリティ社会の未来を創る」をビジョンに掲げ、国際的なテクノロジープラットフォームを活用して多様なニーズに応えてきました。実際、1986年に初の水位計「TD series」を発売して以来、5万本以上を納入してきた実績があります。しかし、近年、環境の変化や水質の悪化が問題視されており、特に海水域や下水道では錆や腐食、さらにフジツボの付着が深刻な課題となっています。これらの問題に立ち向かうため、新たな製品「STD series」を開発することになりました。
STD seriesの特長
「STD series」の大きな特長は、特殊樹脂製のカバーを採用し、水位計本体が液体に直接触れない設計となっている点です。これにより、錆や腐食の心配はなく、海水域や下水道施設でも長期間安定したパフォーマンスを発揮します。また、温泉水での実証実験も進めており、さらなるユーティリティの向上を目指しています。
海水域での使用においては、フジツボといった海洋生物が付着して機能を損ねることが多いですが、「STD series」では特定箇所に海洋生物付着防止シールを貼付することで、この問題にも配慮されています。さらに、寒冷地での凍結を防ぐため、本体と特殊樹脂製カバーの間にシリコンオイルを充填しています。これにより、-30℃までの水温でも活動が可能で、長期間にわたり安全かつ正確な水位測定が実现されます。シールの有効期間は1年であり、定期的な交換が推奨されています。
販売開始と今後の展望
「STD series」は2024年12月から販売が開始される予定で、全国の自治体や水位測定を行う企業のニーズに応じて、最適なソリューションを提供していく事を約束しています。
気候変動による異常気象の影響が続く中、内水氾濫や外水氾濫といった水害のリスクが高まってきています。ジェイテクトは「STD series」を通じて、そのような水害から地域住民の安全を守り、安心した生活の実現に貢献していく所存です。さらに詳しい情報については、ジェイテクトの特設サイトをご覧ください。
詳細は
こちらから。