大学生・大学院生のスタートアップ就職活動調査
株式会社BOXとTesTee Labが共同で実施した調査では、大学生や大学院生(18歳から27歳)のスタートアップおよびベンチャー企業への就職活動の実態を明らかにしました。
調査概要
今回の調査では、1,897名の学生男女を対象にスタートアップやベンチャー企業への就職検討率や興味を探ることを目的としました。まずは、スタートアップやベンチャー企業への就職の意向を示した結果が注目されます。
スタートアップへの就職検討率
調査結果によると、スタートアップやベンチャー企業を「検討している」「やや検討している」と回答した学生は、男性が43.3%、女性が32.1%でした。男女間で見られた差は11.2ポイント。これからの就職活動で、男性の方がスタートアップへの関心が高いことが浮き彫りになりました。
就職活動に行ったこと
就職を検討している学生を対象に、実際にスタートアップやベンチャー企業に向けて行動した内容についても尋ねました。男性のトップは「SNSを利用して情報収集する」、続いて「選考フローの確認」が続きました。一方、女性は「インターンシップに参加する/する予定」が最も多く、次に「SNSで情報収集」と続き、男女での行動には若干の違いが見られました。
興味にも差が見られず
さらに、「就職の検討をしていない」と回答した人にも興味についてお聞きしました。興味があると答えた男性は16.9%、女性は16.1%と、こちらは大きな差は見られませんでした。しかし、興味のある学生はなぜ就職先としてスタートアップやベンチャーを選ばないのか?以下のような自由回答が寄せられました。
- - 将来的に増えていく企業の形態の中で、企業によって状況が異なると思うから(18歳男性)
- - 安定性に不安がある(21歳男性)
- - 自分がそこで働くイメージがつかめない(24歳男性)
- - 一般企業での経験を重視している(19歳女性)
このように、安定性や自身の適性に対する不安が多くの学生の心に影を落としているようです。
新たな期待と現実
スタートアップやベンチャー企業に期待することについても調査しました。男女共通で最も高かったのは「自由な働き方ができる」というポイント。続いて、男性は「専門的な仕事をする」、女性は「早期のキャリア形成」と答え、意外なことに男女で共通する期待が多いことが示されました。
情報収集の方法
それでは、彼らはどのように情報を集めているのか?男女共に就活サイトや企業のホームページを訪問することが一般的であることが分かりました。また、SNSの利用については男性が「X(旧Twitter)」、女性が「Instagram」に特化する傾向がありました。特に最近ではSNSの影響力が大きいことが窺えます。
就職に関する悩み
最後に、就職先としての悩みについても伺いました。多くの学生が「安定性」に対する不安を口にし、さらに情報の不足や実績の少なさに対する懸念も述べられました。これらの情報や実態に触れる機会が多くなれば、スタートアップやベンチャーへの興味はますます拡大する可能性があります。
総括
以上、大学生・大学院生のスタートアップ企業への就職活動に関する調査結果を紹介しました。今後、就職活動をする学生たちにとって、企業の実態に触れる機会や情報の充足が非常に重要であることが分かります。