ロボットで建設業界を改革
2025-09-02 17:51:27

鴻池組、ロボット技術で建設業界の未来を切り開く!

鴻池組、ロボット技術で建設業界の未来を切り開く!



イノベーションが求められる建設業界において、鴻池組が次世代技術を利用した公開実験を実施しました。この実験では、測量業務を効率化するロボット「スタッフィー」と、スリーブ検査を自動化する「スリーブリング」が紹介され、今後の建設業の運営に大きな影響を与えることが期待されています。

開発の背景



日本の建設業界においては、熟練の技術者が高齢化する一方で、若年層の減少といった人手不足の問題が深刻化しています。このため、従来の手作業に依存した業務では、効率的な作業が困難になっています。これらの問題を解決すべく、鴻池組は自社の技術研究所でスリーブ検査システムと測量相番ロボットの公開実験を行い、その成果を示しました。

スリーブ検査システム「スリーブリング」



従来の課題



スリーブ検査は、鉄筋コンクリート造の建物において、配管や配線を通すために設けられる筒状の穴に関する重要な作業です。従来は多くの職員と協力会社の作業員による手作業で、非常に多くの時間と労力を消費していました。

システムの特徴



鴻池組は、「スリーブリング」というシステムを開発しました。このシステムは、AIとAR技術を用いて、スリーブ検査の時間を大幅に短縮しつつ、検査精度も向上させることを目指しています。必要な機器は、タブレットと印刷可能なARマーカーです。具体的な手順としては、まずARマーカーを印刷し、それをスリーブに貼り付け。次に、タブレットで状況を撮影し、AIが画像を認識して正誤判断を行います。こうして得られた結果は、ウェブアプリを通じてリアルタイムで共有されるため、遠隔地からも簡単に確認が可能です。

検査時間の短縮を達成



「スリーブリング」を活用することで、検査時間の大幅な短縮が実現しました。これにより、設計データとの整合性を迅速に確認できるようになるなど、作業の効率化が期待されます。

測量相番ロボット「スタッフィー」



ロボット開発の経緯



従来の測量作業は複数の作業員が必要であったため、人件費がかさむ一因でした。この問題を解決するために、鴻池組と建ロボテック株式会社は、測量作業を自動化することを目的に「スタッフィー」を開発しました。

ロボットの特徴



このロボットは、人間の目を必要とせずに測量作業が行える機能を持ち、保持テーブルや回転機構、スプレー装置、移動用駆動輪が搭載されています。さらに、遠隔操作用のカメラシステムとディスプレイ付きコントローラも装備されており、オペレーターが一人で操縦することが可能です。公開実験を通じて、スタッフィーが正確に測量作業を行えることを確認し、これまでの2人作業から1人作業に移行できる見込みが立ちました。

今後の展望



今回の公開実験が示したように、ロボット技術の導入は建設業界におけるさまざまな課題解決の鍵となることでしょう。鴻池組は今後も技術の機能拡張や他の作業への応用を考え、DX(デジタルトランスフォーメーション)やICT技術の活用によって、建設現場の進化を促進していく方針です。新しい時代の建設業を支えるこれらの技術は、業界全体にとっても明るい未来を切り開く一手となるでしょう。

公開実験の概要



  • - 日付: 2025年8月29日(金)
  • - 場所: 株式会社鴻池組つくばテクノセンター(茨城県つくば市)
  • - 主催: 株式会社鴻池組(本社: 大阪市中央区 代表取締役社長 渡津弘己)
  • - 協力企業: 日本コンピュータシステム株式会社(本社: 東京都港区 代表取締役社長 川部弘明)、建ロボテック株式会社(本社: 香川県木田郡エミフル 代表取締役社長兼CEO 眞部達也)


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会社情報

会社名
株式会社鴻池組
住所
大阪府大阪市中央区北久宝寺町3-6-1(本町南ガーデンシティ)
電話番号
06-6245-6500

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