Cloudflareが発表した2025年インターネットトレンド
2025年12月15日、Cloudflareは「Cloudflare Radar 2025 Year in Review」を発表しました。このレポートは、2025年における世界的なインターネットのトレンド、セキュリティの状況、トラフィックパターンなどを分析したものです。これでCloudflareは、6度目となる年次レポートを公開することとなります。
インターネットの変化と急増するトラフィック
最近、インターネットはプライベートからビジネスまで、あらゆる面で重要な役割を果たすようになりました。今年は、テクノロジーの進化に伴い、インターネットへの依存度が著しく増加しています。特に、グローバルなインターネットトラフィックは前年比で19%も急増しました。これは、特にAIの導入が急速に進んだ結果と言えるでしょう。
AIの進展により、さまざまな新機能が搭載され、ユーザーの利便性が向上しています。ただし、利便性の向上と同時に、セキュリティの面でも新たな課題が浮上しています。2025年のインターネットには、ポスト量子暗号が導入され、全トラフィックの52%が保護されるなど、セキュリティ面でも重要な進展がありました。
深刻化するサイバー攻撃の脅威
一方で、サイバー戦争も激化しており、過去最多となる大規模なDDoS攻撃が25件以上発生するなど、多くの脅威が日常的に私たちのネットワーク環境を脅かしています。CloudflareのCEO、マシュー・プリンス氏は、インターネットがただ変化を遂げているのではなく、まさにその構造が再構築されつつあると警告しました。
主なインターネットサービス
レポートによると、GoogleとMeta(旧Facebook)は、4年連続で世界で最も人気のあるインターネットサービスとしての地位を維持しています。また、生成AI分野では、ChatGPTが引き続きトップの座をキープしています。
特に、Googleのクローラーボットは他のAIボットの活動を圧倒し、自動化されたインターネットトラフィックの最大の源になっています。サイバー犯罪の対象としては、これまであまり注目されていなかった市民団体や非営利団体が新たに挙げられ、扱うユーザーデータの機密性が脅かされています。
インターネット障害とその原因
2025年に観測されたインターネット障害のほぼ半数は政府の行動によって引き起こされたもので、特に停電に関連する障害が倍増していることが指摘されました。一方で、ケーブル切断による障害は50%近く減少しています。このように、インターネットの安定性は政府の施策とも密接に関わっています。
ヨーロッパのインターネット事情
興味深いことに、ヨーロッパはインターネットの速度と品質において世界を牽引しており、すべての国で最高の平均ダウンロード速度が200Mbpsを超えるとされています。特にスペインは、インターネットの総合品質において世界首位を獲得しています。
まとめ
Cloudflareは年次レポート「Year in Review」を通じて、インターネットの急速な変化を洞察し、オンライン社会がより安心・安全で情報に基づいた環境を構築するための手がかりを共用しています。本レポートは、誰もがアクセスできる形で提供され、インターネットトレンドの観察を促しています。Cloudflare Radarの詳細については、公式ウェブサイトにてご確認ください。