ハースト婦人画報社によるカーボンフットプリントの開示
株式会社ハースト婦人画報社は、環境保護の一環として、発行する全14誌のカーボンフットプリント(CFP)を算定し、その結果を公開することを発表しました。この取り組みは、あらゆる事業活動において持続可能性への意識を高め、読者に対して透明性を持って環境への取り組みを示すことを目的としています。特に、2024年7月26日に発売される『ELLE JAPON(エル・ジャポン)』9月号を皮切りに、順次CFPの情報を開示することになります。
算定方法と結果
今回のCFP算定は、2023年に発行された各誌を対象に行われました。協力したのは、大日本印刷株式会社、TOPPAN株式会社、日経印刷株式会社で、各社から提供されたデータをもとに、原材料の調達から生産、流通、廃棄・リサイクルまでのライフサイクル全体をカバーした形で実施されました。特に、原材料調達が全体の83.6%を占める結果となり、どの工程での環境負荷が大きいのかを明らかにしました。
また、コンテンツ制作に関する排出量は今回の算定から除外されており、今後さらなる分析が予定されています。この算定結果は、第三者機関による検証を経て信頼性を確保し、多くの読者や広告主に対して意味のある情報を提供します。
環境への取り組みと積極的な未来
ハースト婦人画報社は、グリーン電力証書を利用しており、2023年3月以降に発表された全定期刊行誌の印刷における電力使用分のGHG(温室効果ガス)を削減しています。今後も、さまざまなステークホルダーとの連携を強化し、環境負荷の低減に努めていく方針です。
加えて、「カーボンニュートラル広告プラン」の実現を目指し、広告出稿に伴うGHG排出量を可視化することを検討しています。これにより、広告主は自社のプロモーション活動による環境負荷を把握し、持続可能な戦略を立てるためのデータとして活用することが可能になります。最終的には、広告やイベント活動から生じるGHGを実質ゼロにすることを目指します。
まとめ
ハースト婦人画報社の取り組みは、持続可能な社会に向けた重要な一歩と言えるでしょう。透明性を持って環境への責任を果たし、読者や広告主に新しい価値観を提供するこの活動は、他の企業にも影響を与えることが期待されます。これからの環境プロジェクトの進展に注目が集まります。