米不足を背景に、パーソルエクセルアソシエイツの取り組み
近年、日本各地で米不足が懸念されています。そんな中、パーソルグループの特例子会社であるパーソルエクセルアソシエイツ株式会社が、富田林での稲作に力を入れています。障害のあるメンバーが中心となり、地域農業の活性化に努めるこの取り組みは、業界内外で注目を集めています。
事業の内容と背景
パーソルエクセルアソシエイツは、オフィスサービス、クリーンサービス、パティスリー、アグリ事業の4つを展開する企業です。その中でのアグリ事業は、特に障害のある方々の就労機会を創出することを目的としています。今年は面積2,700㎡の田んぼで稲作を行い、収穫量は約1.4トンを見込んでいます。収穫作業を通じて、地域とのより深い関係を築くために努力しています。
また、ぺあ農園 富田林では、米だけでなく多様な作物も栽培しています。タマネギやナス、キュウリ、ホウレンソウなど、地域特産品である海老芋も生産されており、これらは京都や東京の料亭に納品される実績があります。地元の学校給食やスーパーマーケットへの供給を通じて、地産地消の取り組みも推進しており、地域の健康と食文化を支えています。
障害のあるメンバーの参加
農作業の現場では、障害のあるメンバーが全ての工程に携わっています。驚くべきは、彼らが行う畔作りや修繕作業です。田んぼの水を溜める重要な役割を担っている畔が壊れないよう、障害のあるメンバーは非常に地道な作業を繰り返しています。土嚢を作り、畔の補修や水を止めるための畔シートの設置を通じて、様々な土木作業にも挑んでいます。
その姿からは、チームワークの力や一人一人の持つ強みが引き出され、安定した農産物の生産へとつながっています。特に今年は猛暑に見舞われましたが、河川からの豊富な水を利用して冷却できたため、稲は順調に成育を続けました。これらの活動は、パーソルエクセルアソシエイツが大切にしている「ともにはたらき、成長する」という理念が具現化されたものです。
今後の計画
今後の展望として、収穫された米を米粉に加工し、パティスリー事業部との連携でお菓子の新商品開発を計画しています。また、パーソルグループ内の各社でもこの米を利用することで、地域資源を最大限に活用した製品づくりに貢献していくことを目指しています。
パーソルエクセルアソシエイツは、障害のある方々が活躍できる場を提供しながら、「食」を通じて地域社会に貢献する未来を見据えています。彼らが手がける安心・安全な農産物を、多くの人々に届けていくことで、新たな価値を創造していく一歩を踏み出しています。
企業情報
パーソルエクセルアソシエイツ株式会社は、大阪を拠点に様々なサービスを提供する企業です。「ともにはたらき、成長する。」をモットーに、障害のある方々のための多様な就労の機会を追求しています。今後も、新たな取り組みを通じて地域社会に根ざした活動を展開していくでしょう。