リガクの新技術で材料開発革新
2024-11-14 11:41:57

リガク、非晶質炭素材料の原子構造3D可視化技術を開発-材料開発の革新に貢献-

リガク、非晶質炭素材料の原子構造を3Dで可視化する新技術を開発



株式会社リガクは、X線分析装置のリーディングカンパニーとして、革新的な技術開発で知られています。この度、同社は非晶質炭素材料の原子レベルの三次元構造を解明する画期的な新技術「TXS-RMC法(全散乱測定+RMC法)」を発表しました。

TXS-RMC法:非晶質炭素材料の構造解明を可能にする技術



従来、非晶質炭素材料の原子構造は、定性的な解析や分子動力学法による予測に頼っていました。しかし、TXS-RMC法は、実測データに基づいた3D構造情報の取得を可能にし、より正確で詳細な構造解析を実現します。これにより、材料の特性解明や機能予測の精度が飛躍的に向上するだけでなく、より狙い通りの材料開発が可能になります。

幅広い材料への応用と今後の展望



TXS-RMC法は、非晶質炭素だけでなく、結晶から非晶質までの幅広い材料の3D構造解析に適用可能です。この技術は、電池デバイスの高性能化、気体・水・電気を通す機能性材料の開発といった分野に大きく貢献すると期待されています。

特に、近年注目を集めている高性能電池の開発においては、電極材料の微細構造を正確に把握することが、さらなる高性能化のカギとなります。TXS-RMC法は、この課題解決に大きく貢献し、次世代電池技術の発展を加速させる可能性を秘めています。

リガクX線研究所:先端X線技術の拠点



この技術開発は、1992年に設立されたリガクX線研究所の研究者たちによるものです。同研究所は、民間では日本で唯一のX線専門研究所として、約70名のスペシャリストが最先端のX線技術に関する研究開発に取り組んでいます。

リガクグループ:グローバルな技術集団



リガクグループは、X線分析技術をコアに、熱分析など最先端の分析技術を提供するグローバル企業です。創業以来、世界90か国以上のお客様にソリューションを提供し、高いシェアを誇っています。従業員数は2,000名を超え、半導体、電子材料、電池、環境・エネルギー、ライフサイエンスなど、幅広い分野でイノベーションに貢献しています。

科学技術への貢献



TXS-RMC法に関する論文は、2024年10月25日付のScientific Reportsに掲載されました。この成果は、材料科学分野における大きな進歩であり、今後の更なる研究開発の進展に大きく貢献すると期待されています。リガクの取り組みは、科学技術の発展、ひいては社会全体の進歩に繋がるものと言えるでしょう。

まとめ



リガクが開発したTXS-RMC法は、非晶質炭素材料の原子構造を3Dで可視化する画期的な技術です。この技術は、様々な材料開発における課題解決に貢献し、今後の科学技術の発展に大きく寄与することが期待されます。


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会社情報

会社名
リガク・ホールディングス株式会社
住所
東京都昭島市松原町3-9-12
電話番号

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