スマホで革新、インフラ管理の新時代が到来
近年、老朽化が進むインフラを管理するための新たな技術が求められています。その中で、みおつくし工業用水コンセッション株式会社が開発した点検アプリ「DAN-SCOPE」は、従来の手法に代わって、スマートフォンを用いてマンホールの段差を瞬時に可視化できる新しいシステムです。アプリの提供は2026年3月下旬からとなり、大阪市内の工業用水道施設での試行運用が進行中です。
開発の背景
高度経済成長期に整備された日本のインフラは、年々老朽化が進行しています。特に、道路上に設置される鉄蓋(マンホール)と周囲の舗装との間に生じる段差は、車両のスムーズな通行を妨げるばかりか、歩行者の転倒事故や騒音、振動の原因となっています。これらの問題を解決するためには、適切な維持管理が求められますが、従来の点検手法は時間と人手を必要とし、結果にばらつきが生じやすいという課題があります。
また、インフラメンテナンスに必要な技術者が不足しているという現実もあり、限られたリソースを有効活用するためのデジタルトランスフォーメーション(DX)が急務となっています。
DAN-SCOPEの特長
「DAN-SCOPE」は、iPhone ProやiPad Proに搭載されているLiDARスキャナを利用して、マンホールを簡単に撮影することができ、撮影した画像から路面との段差をミリメートル単位で計測・可視化することが可能です。
段差の瞬時可視化
撮影したデータは色別のヒートマップとして表示され、危険な箇所を直感的に把握できるため、迅速な補修判断につながります。
専用機材不要
高価な測定機器を必要とせず、市販のスマートフォンやタブレットを使って点検作業が行えます。このため、従来は複数人で行っていた作業が一人で完結し、業務の省人化が実現します。
デジタル管理
計測結果は位置情報と共に自動で記録され、紙や表計算ソフトでの管理から脱却。デジタルデータに基づき、客観的な維持管理計画を立てることができます。
導入によるメリット
DAN-SCOPEの導入によって、業務の効率化、安全性の向上、コストの削減、データ活用が期待できます。
- - 業務効率化:撮影するだけで簡単に点検が行なえるため、点検時間を大幅に短縮。
- - 安全性向上:道路での滞在時間が最小限に抑えられ、作業員の交通事故リスクが低減します。
- - コスト削減:高額な専用機材の購入や維持が不要となり、低コストで運用できるように。
- - データ活用:数字データを蓄積することで、経験年数に左右されない質の高いインフラ管理が実現。
今後の展開
みおつくしは、大阪市内の工業用水道現場での実証を通じて、DAN-SCOPEの機能を改良してきました。2026年にはApp Storeを通じて全国の自治体やライフライン事業者へ展開し、インフラメンテナンスの効率化と市民生活の安全性向上に貢献することを目指します。
安価で効率的なインフラ管理へ向けた一歩を、「DAN-SCOPE」がサポートします。特に、安全な町づくりを求める全ての人々に、革新的な解決策を提供するでしょう。ぜひ今後の展開に注目してください。