災害排水処理システム
2020-10-06 09:00:02

災害時における効果的な排水処理システムの導入が重要に

災害時排水処理システムの重要性



近年、日本国内では台風や豪雨による水害が増加しています。特に、その影響を受けるのが、産業用の設備や工場であり、災害発生時には大量の汚泥や排水の処理が急務です。こうした背景から、セイスイ工業が提案する「災害時排水処理システム」が大きな注目を集めています。

開発の背景



従来の排水処理方法では、災害によってバキュームカーを利用した場外運搬が困難になるケースが多いです。また、高濃度汚泥の処理が追いつかないという課題も存在しました。そこで、セイスイ工業では仮設水処理プラントを設置し、現地で短期間に排水処理を行う新しいシステムを開発しました。これにより、油や有害物を含む排水や汚泥の処理が可能になり、現場での効果的な対応を実現しています。

3つの課題を解決



このシステムは、以下の三つの主要な課題に対してソリューションを提供します。

1. 処理コストの削減



従来のバキュームカーによる処理には多大なコストがかかりますが、このシステムを使用することで汚泥を水と固形物に分離することができ、産業廃棄物処理費用を約50%削減することが可能です。

2. 早期復旧の実現



災害時において、地方では廃棄物の受け入れ先が不足して復旧が進まないことがありますが、現地での処理を行うことで、被災施設や工場の機能停止期間を短縮することができます。

3. 環境の保全



遠心分離機を利用して排水や汚泥中の有害物を水と固形物に分離し、不溶化することにより地域環境を守ります。

適用事例:水力発電ダムの水没処理



一例として、ある水力発電ダムが台風で水没した際、10,000立方メートルにも及ぶ含油排水が発生しました。この時に、災害時排水処理システムを活用し、二段階で効率よく処理を行いました。結果として最小限のコストで問題を解決し、迅速な対応が可能となりました。

経済性の比較



このシステムでは、遠心分離機を使用することで、バキュームカーによる処理よりも著しくコストが削減されます。バキューム処理による単価は30,000円/立方メートルですが、遠心分離機を使用すれば経済的です。

今後の展望



セイスイ工業は、災害時排水処理システムの利点を広く伝え、全国の被災地において早期復旧を目指しています。この取り組みにより、地域社会の安全と環境保全に寄与したい考えです。

会社概要



  • - 会社名: セイスイ工業株式会社
  • - 所在地: 千葉県千葉市若葉区上泉町424-18 ちばリサーチパーク内
  • - 設立: 1974年12月
  • - 代表取締役: 井本 謙一
  • - URL: seisui-kk.com

災害時排水処理システムは、今後も多くの現場での導入が期待されており、これからの日本において非常に重要な役割を果たしていくでしょう。

会社情報

会社名
セイスイ工業株式会社
住所
千葉県千葉市若葉区上泉町424-18ちばリサーチパーク内
電話番号
043-312-0895

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