インテルが発表した新たなサプライチェーンプログラムの意義と展望

インテルは、2025年の展開を見据えた新しい認定サプライチェーンプログラム「インテル® アシュアド・サプライ・チェーン(ASC)プログラム」を発表しました。このプログラムは、企業向けの半導体製造プロセスにおける透明性と信頼性を高めることを目的としており、特にクライアント向けのシステム・オン・チップ(SoC)ソリューションに焦点を当てています。

この初期段階では、インテル® Core™ Ultra プロセッサーシリーズ2の一部モデルでの適用が予定されています。特定の工場設備を利用し、プロセッサーの製造過程においてデジタル証明可能な「証拠保管の継続性」が確保されるのです。各チップの進捗状況は記録され、透明な製造プロセスを顧客に提供する仕組みが整えられています。これにより、顧客はサプライチェーンがしっかりと確立されていることを実感できるようになります。

インテルのクライアント・コンピューティング事業本部のビジネス向けクライアント製品事業本部長であるジェニファー・ラーソン氏は、インテルが長年輝きを放ち続けている理由は、安全で透明性のある半導体製造を通じて顧客への信頼性を向上させることだと述べています。ASCプログラムは、この流れを受けた新たな一歩となるでしょう。

透明性の重要性は、偽造ハードウェアのリスク回避や企業イメージの維持、システム障害による損失の回避など、ビジネス全体に影響を与える非常に重要な要素です。インテルは、地理的に多様な製造能力や業界トップのエコシステムを持ち合わせており、これらによりサプライチェーンのリスクにしっかりと対応できる体制を確立しています。

ASCプログラムの実施に際し、最初に対象となるのはインテル® Core™ Ultra プロセッサー(シリーズ2)のビジネス向けモバイルおよびデスクトップSKUの量産です。初回出荷は2025年後半を予定しており、顧客は製品のブランド表記からASC対応であることを確認できます。プロセッサーのブランド文字列には「A」が付加され、業界ツールを通じてASC SKUが展開される国のリストもまとめられる予定です。

インテルは今後もパートナー企業との協力を強化し、ASCプログラムを通じた製品ポートフォリオの充実を図ります。特にデスクトップPCやモバイルPCなど、顧客からの需要の高い製品に注力していく方針です。市場のフィードバックに基づいて、今後の製造拠点や製品の提供も計画されていくでしょう。

新たなインテル認定サプライチェーンプログラムは、企業向けのコンピューティング性能や運用管理機能、セキュリティーを強化するものとして、ビジネスPC向けインテル® Core™ Ultra プロセッサー・ファミリーに加わりました。これにより、社内デバイスの運用においてもパフォーマンスと管理機能、セキュリティを確保しつつ、円滑な運用が実現されるのです。

インテル® Core™ Ultra プロセッサーに加え、Intel vPro® フリート・サービスやインテル® エンドポイント・クラウド・サービスも新たに発表されており、企業はこれらのサービスを通じて、PC資産管理の効率化や迅速なサービス復旧を可能とする手段を得ることができるようになります。

インテルは、今後も進化し続ける半導体市場において独自の地位を確保し、顧客に最適なソリューションを提供することを目指しています。2025年後半には、ASCプログラムを適用したインテル® Core™ Ultra プロセッサー(シリーズ2)搭載システムが市場に出回ることとなるでしょう。

会社情報

会社名
インテル株式会社
住所
東京都千代田区丸の内 3 丁目 1 番 1 号国際ビル 5 階
電話番号

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