乾癬治療新薬登場
2022-04-20 09:27:48

新たな乾癬治療薬「ビンゼレックス」の販売開始とその期待

ユーシービージャパン株式会社は、乾癬治療薬「ビンゼレックス®(一般名:ビメキズマブ)」の正式販売を発表しました。この新薬は、難治性の乾癬、特に既存の治療法に効果が不十分な患者さんに向けて開発されました。

ビンゼレックスは、特にIL-17AおよびIL-17Fという2つのサイトカインを選択的に阻害する新しい作用機序を持つ生物学的製剤です。この作用により、従来の治療法よりも高い効果が期待され、特に尋常性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症の患者さんに有用です。

乾癬は慢性的な皮膚疾患で、約43万人が日本でこの病に悩んでいるとされています。乾癬患者の多くは、生活の質(QOL)が著しく低下し、社会生活にも影響を及ぼしています。

ビンゼレックスの登場は、そんな患者さんたちに新たな希望をもたらすものとなります。臨床試験では、プラセボや既存の生物学的製剤に対して、ビンゼレックスが有意に高い皮疹消失率を示しました。特に、ビメキズマブの安全性は、他のIL-17製剤と同等で、新たな安全性シグナルは確認されていません。

ユーシービージャパンの社長、菊池加奈子氏は、「未だ満たされていないニーズの多い乾癬治療に新たな治療薬を届けられることを嬉しく思う。ビンゼレックスが多くの患者さんに役立つことを心から願っている」とコメントしました。さらに、今後も患者さんや医療従事者とのコミュニケーションを大切にし、患者さんのインサイトをもとにした研究開発を進めていく意向を表明しています。

この新薬は当然ながら専用の用法と用量が設けられており,通常、成人に対して、初回320mgを16週までは4週間ごとに皮下注射し、その後は8週間ごとに投与します。患者の状態に応じて、注射間隔は調整可能です。

さらに、ビンゼレックスの効果に関する第Ⅱ相および第Ⅲ相試験には186人の日本人患者が参加し、そのモニタリングも行われています。また、乾癬性関節炎に関しても、新たな開発プログラムが進行中であり、国内外でのデータ収集が行われています。

ビメキズマブの特長は、IL-17AだけでなくIL-17Fも選択的に阻害することで、さらなる炎症抑制効果を期待できる点にあります。これにより、より多くの患者さんが乾癬の症状から解放されることが期待されています。

この新薬の発売にあたり、ユーシービージャパンは乾癬の治療に対する新しいアプローチを確立し、患者さんがより良い生活を送る手助けをするとともに、その新たな治療法が日本国内で広がることを期待しています。

会社情報

会社名
ユーシービージャパン株式会社
住所
東京都新宿区西新宿8-17-1新宿グランドタワー13F
電話番号
03-6864-7500

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