SORACOM Flux 概要
株式会社ソラコムが提供する「SORACOM Flux(ソラコム フラックス)」は、IoTシステムの自動化を実現するために設計されたアプリケーション構築サービスです。このサービスは、センサーやカメラから収集したデータを基に、通知システムや生成AIによる分析を組み合わせることができ、従来の複雑なプログラミングを必要とせずに、ブラウザを通じて簡単に操作できます。これにより、現場主導でのデジタル化が進められています。
テンプレートギャラリーの新機能
2025年10月7日、ソラコムは「テンプレートギャラリー」を公開しました。このギャラリーでは、アプリケーションを最小限のパラメーター設定で迅速に構築できる多様なテンプレートが集約されています。ユーザーは特定のユースケースに対応したテンプレートを選択するだけで、基本構成が複製されるため、高度な技術力がなくてもIoTアプリケーションの構築が可能になります。
本ギャラリーには、すでに8種類のテンプレートが公開されており、新たに「RTSP対応カメラで人数検知して通知」と「GPSマルチユニットで位置情報を判定して通知」の2つが追加されました。これにより、IoTデバイスを活用した実践的なシナリオがさらに広がることになります。
新しいテンプレートの詳細
1.
RTSP対応カメラで人数検知して通知
このテンプレートは、RTSP(Real Time Streaming Protocol)に対応したカメラを使用して静止画を取得し、SORACOM Fluxの機能を使って人物や指定物体の検知を行います。実際の映像を保存することなく、ボタンを押したタイミングで画像分析が実施され、結果はメールで通知されます。これにより、プライバシー保護が強化されつつ、リアルタイムの情報提供が可能となります。
2.
GPSマルチユニットで位置情報を判定して通知
こちらはGPS搭載のデバイス「SORACOM Edition」に基づき、取得した位置情報を利用して座標を変換し、指定したエリア内外の判定を行います。その結果はGoogleチャットへ通知され、迅速な情報共有が実現します。
ユーザーにとってのメリット
新たに追加されたこれらのテンプレートは、IoTデバイスの導入現場における作業の効率化に寄与します。特に、従来の手作業による確認や通知業務を自動化することで、人手不足や業務負担の軽減が見込まれます。さらに、利用可能なAIサービスとなるOpenAIの「GPT」、Googleの「Gemini」、Amazon Bedrockの「Anthropic Claude」など、多様なAIモデルが選択できるため、アプリケーションの目的やユースケースに応じた最適化が期待できます。
今後の展望
ソラコムはユーザーからのフィードバックや、生成AI分野の最新の動向を踏まえて、今後も「SORACOM Flux」を進化させていく方針を示しています。現場でのデジタル化や自動化を推進し、さらに拡大するIoT市場における存在感を高めていく狙いがあります。
公式ウェブサイト
興味がある方は、以下のリンクから「SORACOM Flux」について詳しくご覧ください。
テンプレートギャラリー
ソラコム公式サイト