第60回 東京都公園協会賞 受賞作品が決定!
2023年、東京都公園協会が主催する記念すべき第60回目の公園協会賞の受賞作品が発表されました。今回、多くの応募の中から選ばれた15作品が、都市公園と河川事業の連携を背景とした新しい試みを評価され、最優秀賞を獲得しました。受賞作品は、八王子市が手がけた「高尾山ふもと公園と案内川の一体的整備による、高尾山麓の魅力ある水辺空間の創出」。このプロジェクトは、地域住民や専門家などとの協働が行われ、公共空間の整備における新しいモデルとなることが期待されています。
東京都公園協会賞の概要
東京都公園協会賞は、1964年に設立された賞で、公園分野での業績を称えるものです。創設者は故・井下清氏で、賞は彼の寄付を基に運営されています。毎年、緑や水に関する普及活動に寄与した個人や団体を表彰するため、技術、論文、実施記録・報告、ボランティア・社会貢献活動の4つの部門で受賞者を選定します。
新しい取り組みと受賞作品
今回の記念すべき60回目では、若手を対象とした新しい技術部門が設立されました。「緑と水のU25デザイン特別部門」と「緑と水のU18デザイン特別部門」は、次世代のデザイナーや研究者を支援するための意欲的な取り組みです。ここでは、若い才能が評価され、新しい視点での提案が重要視されています。
受賞作品の中には、エコロジカルな観点から、特に注意が必要な「里帰り桜」の現状調査や、地域コミュニティとの関連性を重視した研究が含まれています。具体的には、特定非営利活動法人あらかわ学会の桜調査や、千葉大学の研究者による日本庭園の3Dモデル作成に関する論文などが並んでいます。
公開展示と今後の予定
受賞作品は、2023年7月29日から8月30日まで、日比谷公園内の「みどりのⓘプラザ」でパネル展示されます。東京都公園協会は、緑や水に関する知識を市民に広める活動も行っており、関連講座も開催しています。提案された内容や作品の詳細についての情報は、東京都公園協会の専門誌「都市公園」に順次掲載される予定です。
緑と水の市民カレッジについて
東京都公園協会が運営する緑と水の市民カレッジでは、若者だけでなく、全世代を対象に緑と水に関する知識を深めるための講座が展開されています。さまざまなフィールドでの学習機会が提供され、地域社会に貢献することが推奨されています。興味のある方は、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
まとめ
第60回東京都公園協会賞では、革新的な取り組みと次世代育成がテーマとなりました。最優秀賞を受賞した「高尾山ふもと公園と案内川の一体的整備」は、今後の公共空間整備において重要なケーススタディとして位置づけられるでしょう。新たに設けられた技術部門でも、若い才能が数多くの注目を集めており、これからの展開に期待が寄せられています。