ヴァレオの新技術
2025-10-22 14:36:13

ヴァレオが新世代デュアル・インバーターを中国メーカーに供給決定

ヴァレオ、新世代デュアル・インバーター・ソリューションを中国の自動車メーカーに供給



ヴァレオは、このたび中国の大手自動車メーカー2社と新しいデュアル・インバーター・ソリューションを供給する契約を締結したことを発表しました。このプロジェクトは、電動パワートレインの効率性とコンパクトさを追求した技術革新の一環であり、2026年からの量産開始が予定されています。このソリューションは、両社のプラグインハイブリッド車(PHEV)に導入される予定です。

ヴァレオ・パワー・ディビジョンのCEO、グザヴィエ・デュポンは、「この契約は、ヴァレオのプラットフォーム戦略を支え、世界中の顧客ニーズに迅速に応えられる能力を証明するものです」と述べています。この新しいデュアル・インバーター・プラットフォームは、中国市場における効率的でコンパクトなパワートレイン・システムへの高い需要に応えるためのものでもあります。

デュアル・インバーターの革新



自動車業界において、インバーターはバッテリーからの電力を電動モーターに変換する重要な役割を果たしています。特に、PHEVやレンジエクステンダーEVでは、トラクション用と発電用の二つのモーターが必要とされるため、従来は別々のユニットで処理されていました。しかし、新しいデュアル・インバーターは、この両方を一つのコンパクトなシステムに統合し、エネルギー損失やコストを削減し、効率と自動車メーカーにとっての設計の柔軟性を向上させます。

このインバーター設計のスケーラビリティから、400Vの現行EVだけでなく、超高速充電が可能な新世代の800Vモデルにも対応できます。この柔軟性は、自動車メーカーにとっての開発コストの削減と、単一プラットフォームでの様々な車両レンジへの対応を可能にします。

また、ヴァレオのインバーターは、コスト重視のモデルに対しては従来のシリコン・モジュール、性能重視の高級車向けにはシリコン・カーバイドを、そして中間のハイブリッドSi/SiCオプションも提供可能です。これにより、OEM(オリジナル・エクイップメント・メーカー)は、市場のニーズに応じた技術の選択ができることとなり、ドライバーにはより短時間での充電や高いエネルギー効率による航続距離の延長が期待されています。

安全性と信頼性



ヴァレオのデュアル・インバーターは、業界最高水準の機能安全規格であるASIL Dを満たす設計が施されています。これは、厳格な安全性や耐故障性の基準をクリアしていることを意味し、OEMにとっては車両の認証が簡略化され、システム統合における信頼性が確保されることにも寄与しています。すでに第1世代で50万ユニット以上が納入されており、この新世代デュアル・インバーターは、電動車両の航続距離と性能に新たな基準を設けることでしょう。

ヴァレオのビジョン



ヴァレオは、すべての自動車メーカーや新しいモビリティのプレイヤーとともに、モビリティをよりクリーンで安全、そしてスマートにするために、絶えず革新に取り組んでいます。電動化やADAS(先進運転支援システム)、インテリア体験の再創出、ライティング・エブリウェアといった分野で技術的リーダーシップを発揮し、今後数年での成長を目指しています。2024年には215億ユーロの売上を見込んでおり、その成長を支えるために109,600人の従業員を擁し、155の工場や46の研究開発センター、18の物流拠点を世界中に展開しています。ヴァレオは、パリ証券取引所に上場しており、その技術の先進性は業界内外で高く評価されています。


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会社情報

会社名
株式会社ヴァレオジャパン
住所
東京都渋谷区元代々木町30-13 ONEST元代々木スクエア4階
電話番号
03-5465-5710

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