世田谷区医師会と薬剤師会が連携
世田谷区において、医師会と薬剤師会の協力の下、患者の利便性を高める新しい取り組みが始まった。2023年9月1日から、世田谷区医師会は初期救急診療所で使用しているWEB問診「Symview」を休日夜間薬局にも導入。これにより、患者の問診データが診療所と薬局間で共有され、患者が再度問診票を記入する手間が削減されることになった。
背景と目的
この新システムの導入背景には、世田谷区医師会の初期救急診療所が患者に対して行う詳細な問診の必要性がある。これまで、診察に訪れた患者の基礎疾患や既往歴を把握することは非常に重要であり、また、業務の効率化と感染対策の観点からもWEB問診の導入が求められていた。本薬局は一般の薬局が営業していない時間帯に患者にサービスを提供するため、集中して訪れる患者への対応が課題となっていた。
Symviewの導入による変化
「Symview」は、医療機関での問診内容を薬局でも容易に閲覧できる機能を持っている。これにより、患者が処方箋を薬局に持参した際に、再度症状を尋ねられることが不要となり、開局時間外に急を要する患者にとっても大きなメリットとなる。
医療機関から薬局へ患者の情報が共有されることで、薬剤師は事前に詳細な症状の理解が可能となり、患者とのコミュニケーションに集中できるようになる。また、問診内容を薬歴システムに登録する時間も短縮され、業務効率が向上するだろう。
患者の利便性向上
このシステム導入の最大の利点は、患者が複数の機関で同じ情報を繰り返し提供する必要がなくなる点にある。問診票の記入を省略することで、患者は薬局での滞在時間を短縮でき、医療サービスをよりスムーズに受けることができる。この連携は、患者にとってより一層アクセスしやすい医療を実現するための重要な第一歩だ。
世田谷区医師会と薬剤師会のこの取り組みは、今後の医療現場におけるスムーズな情報共有のモデルケースとして注目されることでしょう。患者に選択肢を提供し、特定の薬局に誘導することなく、患者のニーズに応えられる仕組みを整えたことは、高く評価されるべきです。
レイヤードの役割
このプロジェクトにおいて重要な役割を果たしているのが、WEB問診「Symview」を開発した株式会社レイヤードだ。レイヤードは、日本国内の医療機関におけるデジタルトランスフォーメーションを推進し、プライマリケアを支援する企業として知られている。柔軟なシステム提供により、各医療機関のニーズに合ったサービス展開が可能である。
「医療をもっと、わかりやすく」との企業ビジョンのもと、レイヤードは医療者に持続可能なサービスを提供し続けている。これにより、今後の医療システムの変革が期待される。
結論
世田谷区の医師会と薬剤師会によるこの取り組みは、患者に対する医療サービスの質を高める重要なステップとなります。今後も医療の利便性向上に寄与し、他地域でもこのモデルが広がることを期待したい。