HTCが東京で新たなXRとAI技術の革新を発表した2024 XR & AI Innovation Day

HTCが東京でタイトルをリードするイベントを開催

2024年10月1日、日本の東京でHTCが「2024 XR & AI Innovation Day」を開催しました。このイベントでは、最新のXR（拡張現実）デバイス「VIVE Focus Vision」やAI技術の進展が発表され、業界関係者やクリエイターたちが参加しました。

イベントの概要とデバイスの紹介

このイベントは、HTCが日本で初めて実施した大規模デモイベントであり、基調講演にはHTCのシニアバイスプレジデント伊藤泰氏が登壇。伊藤氏は、HTCがVIVE Realityビジョンの実現に向けて数年来努力してきた点を強調し、VIVEやVIVERSE技術の進化がもたらす未来の可能性を語りました。

彼は、教育、医療、エンターテイメント、文化の各分野において、ユーザーにリアルで自由な没入体験を提供し続けていると述べ、5GとXRの統合ソリューションを通じて技術の限界に挑戦し続ける姿勢を示しました。

VIVE Focus Visionの特徴と提供内容

新しいXRデバイス「VIVE Focus Vision」は、ゲーマーと企業向けに設計されています。このデバイスは、5K解像度、広視野角120度、そして90Hzのリフレッシュレートを誇り、年末には120Hz対応の予定です。自動的に視距調整を行い、アイトラッキング機能も搭載されています。フルカラーのパススルーカメラと深度センサーが、ユーザーにより没入感のある体験を提供します。

710の機能を持つVIVE Focus Visionは、エンターテイメントはもちろん、教育、産業訓練にも最適で、多様なニーズに応えられるよう設計されています。9月24日より予約が開始され、今年リリースの大作ゲーム「Metro Awakening」などの特典も付随しています。

MSIとの連携による体験の向上

さらに、HTCはMSIとの協力により、「Vector 17 HX A14V」というゲーミングノートPCとの統合を発表。これによって、DisplayPortモードでの接続が可能となり、SteamVR™ゲームでの低遅延かつ歪みのない体験が可能になりました。

複数のトラッキング技術を駆使

HTCは、全身モーショントラッキング技術を利用した正確なトラッキングソリューションも紹介しました。これにより、体の各関節や表情をリアルタイムで捉え、ユーザーがVR空間内で自然な動作を行えるようになります。最大で38種類の顔の表情も捉えられるため、コミュニケーションがよりリアルになります。

新たな応用分野とパートナーの取り組み

イベントでは、サードパーティ製のVRデバイスに対応したVIVEトラッカー（Ultimate）の発売も発表されました。VIVEは、バーチャルアイドルにおける新たな可能性や、文化観光など、多様な分野での活用事例を紹介しました。

さらに、HTCのパートナー企業であるHikkyとMiracle Mileが、リアルとバーチャルを融合させた新しい体験を提供するプロジェクトを展開しました。Hikkyが展開する「VRChat」内の常設館や、MR技術を用いたVtuberとのリアルタイムインタラクションなどが注目されています。

HTCの目指す未来

HTCは、常に革新を追求し、先駆的な技術を生み出し続けています。この日のイベントを通じて、企業やクリエイターに対し、新たなデジタルトランスフォーメーションの可能性を提供し、未来の「VIVE Reality」ビジョンを実現するための重要な一歩となりました。HTCの将来に向けた取り組みが、どのような新しい局面を迎えるのか、期待がかかります。