東京海上日動、Webサポートプラットフォームを導入
東京海上日動火災保険株式会社が、Webサポートプラットフォーム「RightSupport by KARTE」を導入しました。この新たなシステムは、カスタマーサポートの質を向上させることを目指して開発されたもので、株式会社RightTouchが提供しています。
導入の背景
現在、多くの企業が直面している問題に、Webサイトやサポートページにおける運用体制の未整備があります。これが原因で、カスタマーサポートが顧客の疑問や不安に対して迅速に応答できない状況が生まれています。この結果、自己解決できずに問い合わせを行う顧客が増加し、サポート部門への負荷が高まっています。
東京海上日動では、顧客の利便性を向上させるため、公式Webサイトやマイページを通じた自己解決の支援強化に取り組んでいます。これには、公式サイトとカスタマーセンターの連携を深め、お客様のWeb上での課題を早期に認識し、対応する体制を構築することが含まれています。
しかし、顧客の課題を迅速に解決するためには、Web上の行動データをリアルタイムに分析し、つまずきポイントを把握することが必要でした。FAQの内容見直しや配置変更を迅速に行うための体制強化が求められていたのです。
そこで、カスタマーサポート部門が主導し、Web施策を展開するための「RightSupport」を導入する運びとなりました。
導入による施策例
具体的な施策としては、保険料控除証明書の再発行サポートがあります。毎年11月頃には、この証明書の再発行に関する問い合わせが急増し、カスタマーセンターは混雑する傾向が見られました。この問題を解決すべく、公式WebサイトのトップページにFAQをポップアップ表示する施策を取ることにしました。
この結果、お客様は必要な情報にすぐにアクセスできるようになり、電話による問い合わせを減少させることができました。前年同月比で、問い合わせ件数は15%も削減することができました。
今後の展望
「RightSupportの導入により、東京海上日動では顧客のWeb行動データを基に、課題を分析し、適切なWebサポート施策を迅速に実施できるようになりました。その結果、公式Webサイトとカスタマーセンターの連携もスムーズになり、顧客の利便性が向上しています。
2025年夏にはAIを使用して、お客様が手続きを伝えるだけで適切な手続き方法を案内できる新しいサポートの導入を予定しています。さらに顧客属性に応じたパーソナライズ情報の発信も実現する計画です。
RightSupport by KARTEとは
「RightSupport by KARTE」は、顧客が問い合わせる前にお困りごとを検知し、適切なタイミングでFAQを表示することによって、自己解決を可能にするWebサポートプラットフォームです。このシステムは、既存のシステムに依存せず、ノーコードでサイト改修やデータ分析が行える点が特徴です。これにより、サポート部門の自立的な活動の実現が可能となっています。
会社概要
株式会社RightTouchは、「あらゆる人を負の体験から解放し、可能性を引き出す」を企業のミッションとして掲げ、カスタマーサポート領域に特化したSaaS事業を展開しています。金融、通信、小売業など、大手企業への導入実績を持ち、顧客体験や従業員体験の向上に寄与しています。
導入された「RightSupport by KARTE」が、東京海上日動にどのような変化をもたらすのか、今後の展開がますます楽しみです。