1300年の歴史を持つ石手寺、再生への道を新たに歩む

石手寺再生プロジェクト – 1300年の歴史を誇る寺の新たなスタート

2028年に創建1300年を迎える愛媛県松山市に位置する石手寺が、再生プロジェクトの一環として特別なイベントを2026年4月4日に開催することが決まりました。この日は、「第45世住職晋山式」と「三重塔修復落慶法要」が行われ、寺の新たな時代の到来を祝います。

イベント概要

この記念すべきイベントは、午後1時から午後4時頃まで行われ、石手寺及びその周辺が舞台になります。イベントのメインアクティビティには、お練り供養や晋山式、落慶法要、さらに餅まきも含まれています。特にお練り供養は、道後商店街を経由して石手寺まで1kmを約100名が行進する壮大な行事です。

雨天の場合の詳細なプランについては、后日発表される予定ですが、予定されているコンテンツに変更が生じる可能性があります。特に参加者にとっては、現代の視点から再現された歴史的な儀式がどのように実施されるのか、非常に興味深いものとなるでしょう。

プロジェクトのコンセプト「Reborn（リボーン）」

今回の再生プロジェクトの核となる概念は「Reborn（リボーン）」です。これは、ただ建物を修復するのではなく、石手寺を訪れる人々が「心が清らかになり、生きる勇気が湧いてくる空間にする」という目標を掲げています。新住職の藤井俊良氏の就任を機に、石手寺は人々が集い、心の安らぎを見出す場所として再生することを目指しています。

特に、修復された三重塔と鐘楼は、このプロジェクトの象徴とも言える存在であり、儀式の重要性は高まります。

地域との共生を目指して

石手寺は歴史的にも地域に深く根ざしています。958年から1860年代までの約900年間にわたり、道後温泉の管理を行っていた事実からも分かる通り、周辺地域との結びつきは非常に強いものがあります。現在、道後温泉の修復も進められており、地域と共に成長することが期待されています。

「お練り供養」では、石手寺の縁起に基づき菩薩たちが舞い降りた様子を再現し、五穀豊穣を祈念。道後温泉から石手寺までの練り歩きは、歴史的な文化を今に伝える貴重な機会です。この行事は、200年以上続いた伝統を現代に引き継ぐものとなります。

新たな住職、藤井俊良氏

第45世住職として藤井俊良氏が就任します。彼は兵庫県で1985年に生まれ、日本大学商学部を卒業後、経営コンサルティングやIT企業を経て、石手寺の住職に就任することとなりました。彼の経営やマーケティングの知識は、寺院の未来に大きく寄与することが期待されています。

彼の使命は、「抜苦与楽」、すなわち人々の苦しみを取り除き、安らぎを提供することです。神聖な空間を保ちながら、現代の人々にとっても魅力的なお寺を目指しています。

クラウドファンディングによる支援

再生プロジェクトでは、クラウドファンディングによって資金を募る活動も行われています。目的ごとに計画された寄付の呼びかけがあり、特に人々の協力が残る文化財を守る鍵となります。

1 『三重塔・鐘楼の修復プロジェクト』
2 『境内を浄化するプロジェクト』など、全体を通して地域との結びつきを意識した内容となっています。

2026年のイベントが示す通り、石手寺は今、新たな歴史の1ページを刻む準備が進んでいます。この記念日を皮切りに、地域に開かれた寺院として、さらなる発展が期待されるでしょう。