北九州市が目指す介護シェアリング都市の実現に向けた新たな連携

北九州市が介護シェアリング都市の実現を目指し、株式会社プラスロボと連携協定を締結しました。この協定は、介護人材を多様に確保するための新たな取り組みとして注目されています。

背景

近年、団塊の世代が後期高齢者に達する2025年が近づくにつれ、介護ニーズの高まりが予測されています。また、生産年齢人口の減少も影響を及ぼし、介護人材確保は緊急の課題と言えます。このような環境の中で、北九州市は「スケッター」というサービスを取り入れ、これまで介護に無関心だった市民も巻き込んでいく方針です。

スケッターとは？

「スケッター」は、介護事業所がレクリエーションや清掃、配膳などの手伝いを外注したいと考えている場合に、そのニーズに対して一般の市民をマッチングするオンラインサービスです。介護に興味のある市民が、ボランティアとして参加できる機会を提供しています。

連携協定の内容

今回の連携協定では、プラスロボはスケッターのサービスを半年間無償で提供することが決定されています。北九州市は、介護事業所や市民に対して、このスケッターの利用を促進し、介護についての関心を高める広報活動を進める予定です。また、スケッターで得られた活動に関するデータを市が分析し、潜在的な介護人材を可視化することで、今後の人材確保に役立てます。

期待される効果

この取り組みを通じて、さまざまな市民が介護業界に興味を持ち、地域における多様な人材の参入が期待されています。具体的な目標として、1年後には市内の事業所100カ所と市民1,000人の登録を目指しています。

介護シェアリングの理念

北九州市は、まだ介護業界に関わっていない市民を積極的に取り込み、地域全体で介護をシェアリングすることで、さらなる課題解決に繋げていこうとしています。「介護シェアリング都市」を実現することで、誰もが身近に介護を感じられ、関与できる環境を整えます。

今後の展開

事業所向けにはスケッターに関する説明会が開催予定で、令和6年11月20日と27日に北九州市役所およびオンラインで実施されます。参加を希望する方は北九州市介護保険課までお問い合わせください。

このような取り組みが、北九州市における介護人材の確保と地域全体での支え合いの文化を育むことを期待しています。