Eco-Porkが資金調達、養豚業の未来を切り開く
株式会社Eco-Pork(東京都)は、東京スター銀行からベンチャーデットを用いて資金を調達したことを発表しました。この資金は、養豚における生産性の向上と環境への配慮を両立する革新的なソリューションの開発に活用されます。特に、持続可能なタンパク質供給を目指している同社にとって、今回の資金調達は大きなマイルストーンとなります。
タンパク質危機に立ち向かう
現在、世界ではタンパク質の需要が年々増加しており、年平均成長率は2.5%に達していますが、供給の伸びは約2.0%にとどまっています。この需給ギャップは、早ければ2027年にも顕在化すると懸念されており、世界は「タンパク質危機」に直面しています。Eco-Porkは、この問題に対処するため、養豚DX(デジタルトランスフォーメーション)を通じた生産性の向上と環境負荷の低減に取り組んでいます。
海外展開と研究開発の強化
今回の資金調達により、同社は特に海外展開を進めるための研究開発とソリューション開発に注力する方針です。具体的には、すでに活動を開始しているアメリカやウクライナに加え、ヨーロッパ、アジア、南米など多様な地域に進出するための体制を強化します。2026年2月には、「インパクトレポート2026」を公表し、グローバルに養豚DXの推進を加速するとしています。
Eco-Porkの最新技術と取り組み
Eco-Porkは、国内向けにクラウド型養豚経営支援システム「Porker」を提供しており、現在約15%の市場シェアを誇ります。このシステムを導入した農家では、初年度に平均7%の生産性の向上が実現されています。また、同社はJ-クレジット制度に基づくカーボンクレジットプログラムを国内で唯一運用しており、参加した農家では平均13%のGHG排出量削減を達成しています。
さらに、2025年からはNEDOのDTSU事業を通じ、養豚AIカメラを活用した生産改善の取り組みを米国で開始する予定です。また、国連工業開発機関(UNIDO)と連携し、ウクライナの養豚業のデジタル化とカーボンクレジット活用による産業復興プロジェクトも進行中です。
各社の期待の声
Eco-Porkの代表取締役、神林 隆氏は、「東京スター銀行様からの支援を心より感謝します。グローバルなタンパク質の供給問題に立ち向かうため、私たちは養豚DXの推進を続けてまいります」と意気込みを語ります。
一方、東京スター銀行の法人金融部門営業部長、渡辺 雅氏は、「Eco-Porkは養豚業のデータを活用し、生産性向上と環境負荷低減を両立させる取り組みを行っています。今後も引き続き全力でサポートしてまいります」としています。
未来への取り組み
Eco-Porkは、企業理念として“次世代に食肉文化をつなぐ”を掲げています。世界40兆円市場を持つ養豚業のデータによる持続可能化を目指し、養豚経営支援システム「Porker」や、瞬時に豚の頭数と体重を計測するAIカメラ「ピッグデータステーション」を開発・販売しています。今後、このような革新的な技術によって、持続可能な社会の実現に寄与していくことでしょう。