ジェクトワン、AIを活用した空き家流通プラットフォーム「空き家のコタエ」を2026年に展開

ジェクトワンが新たな空き家流通プラットフォームを発表

株式会社ジェクトワンは、2026年初頭にAI技術を駆使した新しい空き家流通プラットフォーム「空き家のコタエ」をリリース予定です。これは、増加する空き家問題に立ち向かうための新たなアプローチであり、所有者と購入希望者の双方が利益を享受できる機会を提供することを目指しています。

空き家問題の深刻化

空き家問題は、全国的な課題として深刻化しています。総務省の調査によると、2023年の空き家数は900万戸を超え、空き家率は13.8%に達しています。これらの空き家の多くは、所有者にとって管理の負担や維持コストが重くのしかかっており、同時に購入を考える人々にとっては物件情報が不十分で具体的なイメージが浮かばないという問題を抱えています。これこそが、ジェクトワンが「空き家のコタエ」の開発に踏み切った理由です。

「空き家のコタエ」の特徴

「空き家のコタエ」では、空き家の所有者が抱える不安を解消するため、AIによる簡易査定や活用シミュレーション機能を用意しています。これにより、所有者は様々な選択肢を比較検討し、自ら最適なプランを見つけることが可能になります。具体的には、売却、賃貸、リノベーション、解体などの選択肢をAIがサポートします。

購入希望者にとっても、豊富な物件情報やリノベーション後の想定利回りなどが提供され、物件の活用イメージを具体化できるのが大きなメリットです。また、チャット機能を活用して、売主と直接的に商談を行うことも可能になり、取引がスムーズに進むでしょう。

開発の背景と今後の展望

株式会社ジェクトワンは、2015年に施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」を契機に空き家事業「アキサポ」を開始し、空き家問題への取り組みを強化してきました。「アキサポ」によって、多くの空き家に対して最適な解決策を提供してきた実績がありますが、全国的な空き家の増加を受けて、より包括的な解決策が求められるようになりました。

「空き家のコタエ」は、ジェクトワンが培った経験とネットワークを元に、AIを活用することで空き家所有者と購入希望者のニーズを直接つなぎ、空き家市場の活性化を目指します。2026年には東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の一都三県でサービスを開始し、その後もエリアを拡大していく方針です。将来的には、査定からリノベーション、不動産仲介に至るまでをワンストップで提供する仕組みを構築し、より透明性の高い取引環境を作ることを目指します。