中国の高齢化問題を議論する日中専門家会議
中国は2000年から高齢化社会に突入し、2021年には65歳以上の高齢者が1.3億人を超え、高齢化率も急速に進行しています。この問題に対処するため、国際協力機構(JICA)と北京師範大学中国公益研究院(CPRI)は、日中の専門家が集まる「第3回日中専門家会議」を東京で開催する運びとなりました。
高齢化問題の背景
中国の高齢者人口は今後も増え続けると予測され、政府は「老齢事業発展第十二次五カ年計画」を通じて、介護サービスの向上を目指しています。この計画では、介護ベッド数の倍増や、地域での介護システムの整備が掲げられており、民間の参入も促進されています。これに伴い、日中の高齢者福祉市場に対する関心が高まっています。
専門家会議の意義
今回の専門家会議では、中国の高齢化問題を多角的に捉え、日中両国が協力して解決策を模索します。特に、日本の超高齢社会における経験を生かし、中国の養老サービス産業の発展に寄与することが期待されています。会議には、東京大学特任教授の秋山弘子氏や、国際医療福祉大学大学院の髙橋紘士教授をはじめとする著名な専門家が参加します。
セミナーの内容とスケジュール
会議は3月7日(金)の9時から17時まで、TKP市ヶ谷カンファレンスセンターで行われる予定です。基調講演では、中国の高齢者福祉政策の最新動向や、日本との比較がテーマとなります。さらに、中間成果の発表や高齢者サービスに関連するパネルディスカッションも予定されています。
基調講演の概要
基調講演では、次のようなテーマが扱われます。
- - 「高齢者福祉政策・産業に係る日中比較」
- - 「中国高齢者福祉政策の最新動向」
- - 「日本高齢者福祉政策の最新動向」
参加者は、日中の福祉政策の詳細について議論し、今後の協力の可能性を探ることが求められています。特に、高齢者サービスを支えるための公益・非営利団体の役割についても話し合われる予定です。
参加情報
日中専門家会議は無料で参加できるセミナーですが、交流会には参加費が必要です。定員は210名で、参加希望者は早めに申し込みを行う必要があります。
この日中専門家会議は、高齢化問題に対する意識を高め、将来の介護サービスモデルを共同で構築する好機です。日本と中国の専門家が力を合わせることで、効果的な解決策が見つかることを期待したいと思います。