ピクシーダストテクノロジーズが放課後子ども教室で音環境改善技術を実証
概要
教育の現場では、音環境が子どもたちの学習や発達に大きな影響を与えることが専門家によって指摘されています。このたび、ピクシーダストテクノロジーズ株式会社(PxDT)が、立川市の放課後子ども教室「くるプレルーム」において、同社が開発した音響メタマテリアル吸音技術「iwasemi」を用いた実証試験を行いました。これは、子どもたちが快適に過ごせる環境づくりに向けた新たな試みです。
教育空間における音環境の課題
近年、保育施設や学校などの教育空間では、反響音や騒音が問題視されています。特に、子どもたちが安全に過ごせる環境を提供するためには、音環境の改善が重要です。日本建築学会の推奨する残響時間は、普通教室で0.6秒、特別教室で0.7秒が理想ですが、くるプレルームでは事前測定で1.4秒を超えていました。これは、地下鉄の車両内やパチンコ店と等しい騒音レベルであり、長時間の聴取による健康への影響が懸念される状況でした。
現場の声として、見守り員からは「指示が通らない」「子どもたちの声が反響してストレスになる」といった課題が上がっており、改善が急務となっていました。
iwasemiの独自技術
今回用いた「iwasemi」は、従来の吸音材と異なり、材料ではなく構造設計で吸音性能を達成する新しい技術です。この技術のおかげで、樹脂製のパネルは耐久性があり、子どもが触っても破損しづらい点が特長です。また、清掃が容易で、半永久的に効果が持続するため、教育現場にぴったりの吸音対策となります。特別な工事も不要です。
実証試験の結果
実証試験は明治大学の上野佳奈子教授による監修のもと実施されました。測定の結果、残響時間が1.4秒から0.8秒に改善され、騒音レベルもほぼ解消されました。これは子どもたちの集中力を高め、会話をしやすくする等、学習環境に大きなプラスの影響を与える結果となりました。具体的には、参加者から「居やすくなった」「指示が聞き取りやすくなった」との声が寄せられました。
今後の展望
本PoCは、教育現場における音環境改善の重要なモデルケースとして期待されており、PxDTは新製品「iwasemi OC-β」を2026年3月に発売予定です。これにより、全国の学校や保育施設へと音環境の改善を広げる計画です。今後も、教育関係者と連携しながら、子どもたちが安心して過ごせる環境の提供に尽力する方針です。
ピクシーダストテクノロジーズについて
時間と環境に柔軟に対応する音響技術を融合させ、社会の多様性を支える製品を展開しているピクシーダストテクノロジーズ。教育空間における音響の課題に取り組むことで、より良い未来の実現を目指しています。