komhamとSIIX、東京都の補助金で共同事業を始動
株式会社komham(北海道札幌市)とシークス株式会社(大阪市)では、東京都が推進する『グローバルサウスGX実証補助金』に共同事業として採択されたことを発表しました。この取り組みでは、komhamが開発した微生物群『コムハム』と、生ごみを迅速に分解することができる処理機『スマートコンポスト®』を活用し、フィリピン、インドネシア、タイ、シンガポールにおいて資源循環のモデルを構築し、実証を行います。
新しい資源循環モデルの実現に向けて
この事業は、既存の廃棄物処理インフラに問題を抱える東南アジア諸国において、廃棄物の効率的な管理を実現することを目指しています。具体的には、焼却禁止のフィリピンや埋立地が逼迫しているインドネシアなど、環境問題が深刻化している地域でのメタンガスの排出削減といった課題に応える内容となっています。
スマートコンポスト®の特長
komhamの『スマートコンポスト®』は、以下の特長を持つことで評価されています:
- - ソーラー駆動で運用時にCO₂を排出しない
- - 微生物群『コムハム』による高速分解が実現
- - IoT技術を利用した遠隔管理が可能
この技術により、東南アジアより利便性の高い廃棄物処理が見込まれています。
3年計画と連携体制
この事業は、次の三カ年計画に基づき進められます。2026年には、東南アジア4か国で市場調査と技術検証が行われ、その結果をもとに2027年からPoC(Proof of Concept)として4台のスマートコンポスト®が現地に設置されます。その後、2028年より正式な事業化フェーズに進み、各国への販売が開始される予定です。
komhamとSIIXの連携体制において、komhamは独自の微生物と処理技術の提供を行い、SIIXは現地法人による導入支援やロジスティクスを担当します。この協力関係により、両社は『技術 × 現地ネットワーク』の組み合わせを活かし、資源循環モデルを発展させることを目指します。
中東への展開も視野に
また、この事業の一環として、komhamはすでにサウジアラビアでの視察を実施し、現地の廃棄物問題や再生可能エネルギーの活用に関する情報を収集しています。これに基づき、中東での導入可能性の評価を進める考えです。
コメント
代表取締役の西山すの氏は、国内で培った技術の海外実装を本格的に進める考えを示し、一方、シークス株式会社の相川美咲氏も、グローバルな視点から社会課題の解決に貢献する意気込みを語っています。
会社概要
- - 株式会社komham: 設立2020年1月29日、札幌市に本店所在。
- - シークス株式会社(SIIX): 設立1992年7月1日、大阪市に本社所在。
今後、両社の取り組みがどのように進展していくか、持続可能な資源循環の実現に期待が寄せられます。