水産業の革新
2018-12-28 11:37:46

フィッシャーマン・ジャパンが目指す水産業の革新と新しい経済圏の創出

フィッシャーマン・ジャパンが描く水産業の未来



日本の水産業は、かつて世界最大を誇った時代から大きな転換期を迎えています。1984年には1,282万トンの漁業生産量が、30年を経て500万トンを下回るという厳しい現実を迎えています。加えて、自給率の低下や漁師・水産加工企業の経営も厳しく、島国日本を取り巻く海もさまざまな問題に直面しています。乱獲、違法漁業、水質汚染といった環境問題が進行する中、かつての豊かさが危機に瀕しています。

一方で、世界の漁業生産量はこの30年で約2倍に増え、多くの国が資源管理や流通改革を進めることで水産業を復活させています。この状況を受け、フィッシャーマン・ジャパンは日本の水産業を再生させるための新たな挑戦に乗り出すことを決定しました。

ICOを通じた新しい経済圏の創造



当団体は、ブロックチェーン技術を活用したトークンの発行を行い、投資家から仮想通貨を得る資金調達手法「ICO(Initial Coin Offering)」を取り入れることで、日本の水産物流通を革新します。従来の需給相場や法定通貨の影響を受ける流通形態から脱却し、生産者や消費者、流通業者が適正な価値に基づいて取引を行う新たなエコシステムを作ることを目指します。

この経済圏では、フィッシャーマン・ジャパンの理念に共感する消費者たちが集い、持続可能な水産業の実現に向けた「ソーシャルコミュニティ」を形成していきます。コミュニティの形成は、海の資源を尊重しながら、日本の水産業に対する理解を深める重要な要素です。

具体的な事業内容



フィッシャーマン・ジャパンのICO実施により、以下の3つの事業を推進していきます。

1. 海の担い手育成事業



宮城県石巻市を中心に展開される「水産業の未来をつくるための担い手創出事業(TRITON PROJECT)」をさらなる拡充を図ります。この事業では、新しい漁師の育成、親方漁師とのマッチング、新たな漁業技術の習得をサポートします。

2. 消費者への情報提供を理念とする飲食事業



漁師と消費者の架け橋となる飲食店を展開し、海の課題を広く伝える飲食業の新しい形を提供します。また、料理人を育成し、コミュニティの中で消費者が食事を通じて水産業に関わりを持てるようにします。

3. 持続可能な流通プラットフォームの構築



テクノロジーを駆使した持続可能な水産業の流通プラットフォームを構築し、オンラインマーケットやAIを活用した品質評価システムを導入します。これにより、適正な価格に基づく消費が促進されます。

地方創生型ICO



さらに、フィッシャーマン・ジャパンのICOプロジェクトは「地方創生型ICO」としても進められます。一般財団法人日本地方創生ICO支援機構(JARICOS)や株式会社chaintopeと連携し、東北地方の復興や地方創生に寄与することを目指します。これにより、地域密着型の水産業の再生を図りつつ、全国的に広がる新しいエコシステムを形成します。

フィッシャーマン・ジャパンの理念



フィッシャーマン・ジャパンは水産業を「カッコよく、稼げて、革新的な産業」に変えるべく、高い志を持った新たな漁師を育てていくことに力を入れています。2024年までに全国で1,000人の「新フィッシャーマン」の創出を目指し、これまでの流通の在り方や価値観を根本から変革することを考えています。


フィッシャーマン・ジャパン公式サイト: fishermanjapan.com

今後、この新しい取り組みがどのように日本の水産業を変えるのか、期待が寄せられています。

会社情報

会社名
一般社団法人フィッシャーマン・ジャパン
住所
宮城県石巻市千石町8−20
電話番号
0225-98-7071

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