新時代の物流を支える自律型ロボット
日本のLogiTechを牽引するGROUND株式会社が、自律型協働ロボット「PEER 100」を日本通運に導入しました。この取り組みは、日本通運が進める「誰にもやさしい倉庫(NX Universal Harmonious Work Warehouse)」プロジェクトの一環として実施され、これまで困難だった物流業務の改善に寄与しています。
導入背景と目的
少子高齢化に伴う労働力不足や、ECの拡大によって増大する物流需要に応えるため、生産性の向上と従業員の確保が求められています。日本通運では、先進的なロジスティクスロボットの導入を通じ、職場環境を整備し、これまで作業しづらかった人々の障壁を取り除くことを目指しています。このプロジェクトは、電動車いすや追従ロボット、さらには自律走行搬送ロボットを活用して、物流施設の革新を図っています。
PEER 100による効率化
導入された「PEER 100」は3台で構成されており、物流施設内でのピッキング作業や工程間の搬送をサポートします。無人での搬送を実現することで、スタッフの歩行距離を縮小し、作業の負担を軽減しました。また、このプロジェクトでは、歩行が難しい方でも作業が行える環境を整えています。これにより、さまざまなニーズに応えられる柔軟な運営が可能となるのです。
PEER 100の特長と利便性
1. 自律走行技術
「PEER」シリーズはSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術を搭載しており、リアルタイムで環境を認識し最適ルートを選ぶことができます。磁気テープやQRコードといった誘導体を必要とせず、自由な動線を確保できるため、レイアウト変更にも容易に対応できます。
2. 短期間での導入
Wi-Fi環境下で動作し、タブレットやPCから簡単に操作できます。大規模な導入工事を必要とせず、わずか5日間で導入から稼働開始に至ったことで、効率的な運用が実現しました。
3. 安全性能の強化
複数のセンサーを搭載しており、周囲の人や障害物を検知しながら安全に移動できます。特に混在する作業環境に適した設計で、スムーズな搬送を実現します。
4. 効率的な電力管理
長時間稼働ができるバッテリーを搭載しており、自動充電も可能です。1回の充電で8〜10時間の運転が可能であり、最適な充電タイミングを自律的に見極めます。
今後の展望
GROUNDは2024年から、自社開発の物流施設統合管理・最適化システム「GWES」を活用し、グローバル標準倉庫管理システムとの連携を図る予定です。PEERシリーズの更なる導入を進め、プロジェクトの多拠点展開を支援し、様々な従業員が働きやすい環境を整備していきます。
GROUND株式会社の概要
GROUNDは、AIやロボット技術を活用した物流ソリューションを提供しており、業界の生産性向上に寄与しています。今後もこの取り組みを通じて、社会に貢献する企業としての役割を果たしていくことでしょう。
GROUND株式会社の詳細はこちら!