安全なデジタル社会を目指して
新年明けましておめでとうございます。今年は、Kasperskyが設立21年目を迎える年です。この特別な年に、多くの皆様に支えられてきたことに深く感謝申し上げます。昨年、日本の事業所が20周年を迎えたことは、私たちにとって大きな節目でした。これまで製品とサービスを愛用してくださったお客様とパートナーの皆様のおかげで、私たちはここまで来ました。
昨年は特にランサムウェアやフィッシング詐欺の脅威が高まった年でもありました。私たちが収集したデータによると、2023年に分析したフィッシングメールの約21%がAIによって生成されたものでした。これは、サイバー犯罪がますます巧妙になっていることを示しています。フィッシングメールが本物かどうかを見極める難易度は、年々高くなっています。
このような状況を踏まえ、私たちは個人と企業に対して、サイバー犯罪に遭う可能性が常に存在することを認識し、しっかりとした対策を講じるよう呼び掛けます。
Kaspersky Nextシリーズの拡販
本年の計画としては、法人事業の中で、Kaspersky Nextシリーズのさらなる販促を進めていきます。このシリーズは、最新のエンドポイントセキュリティ機能を備えており、第三者機関でのテストにおいてもランサムウェアを100%検出・ブロックするという高い成果を上げています。
Kaspersky Nextは、企業の複雑なニーズに応えるため、EDR(Endpoint Detection and Response)機能も搭載しています。これにより、お客様は自身の条件に最適な製品を選ぶことができます。
サイバーセキュリティ人材の育成
さらに、サイバーセキュリティ分野では、専門家のスキルが多様化しているため、人材不足が大きな課題となっています。この課題に立ち向かうために、私たちは昨年、サイバーセキュリティ専門家向けのオンライントレーニングシリーズ「Kaspersky Expert Training (xTraining)」を開始しました。
2023年のトレーニングには、270名を超える国際刑事警察機構(インターポール)の捜査官も参加しました。これにより、実務に役立つ内容として世界中で高く評価されるようになりました。
コンシューマー事業と教育貢献
コンシューマー事業では、18種類のポートフォリオとサブスクリプションサービスを提供し、より多くの個人ユーザーに利用していただけるようにマーケティングを強化します。インターネットは生活に欠かせないインフラとなりましたが、利用する際のセキュリティリスクを把握する力がさらに重要になっています。これに応じて、私たちは国立大学法人静岡大学や鹿児島大学と協力し、小中学生や高校生、シニア向けの情報セキュリティ教材を無償で提供しています。
これからも、安心してインターネットを利用できる判断力を養うための教材を開発していく予定です。
グローバルなセキュリティの提供
私たちKasperskyは、グローバルで約5,000人の社員が働いており、その半数が研究開発に従事しています。世界中のサイバー攻撃を調査・分析し、その結果を製品に反映させることで、できる限り強力な防御を実現しています。これにより、お客様の重要な資産を保護し、インターネットの利便性を享受してもらうために尽力してまいります。そして、21年目の今年も多くの方々に私たちの製品とサービスを利用していただけるよう、一層の努力を続けていきます。
引き続き、Kasperskyをよろしくお願いいたします。