変化の時代に対応する保育理念 - 追手門学院幼稚園の挑戦
「育ってほしい子どもの姿」を明確化し、保育の質向上を目指している追手門学院幼稚園。同園は、現代社会が複雑で変化の激しいVUCA時代であることを認識し、子どもたちが将来、社会に貢献できる人材に育つよう、新たな保育理念を策定しました。
ワークショップで生まれた5つの力
全保育教諭32名による4ヶ月間のワークショップでは、現代社会で求められる力を徹底的に議論しました。その結果、子どもたちに育ってほしい姿として「自分らしく生きる力を持った子ども」を掲げ、5つの力を育成目標に定めました。
1.
挑戦する力(やってみたい!): 新しいことに臆することなく、積極的にチャレンジする心を育む。
2.
自分で考える力(なんで?どうして?こうしたい!): 物事を深く考え、自分なりの意見や解決策を見つけ出す力を育む。
3.
人を思いやる力(いっしょにしよ): 他者の気持ちに寄り添い、思いやりを持って行動できる力を育む。
4.
みんなと生きていく力(やったー!できた!): 仲間と協力し、共に喜びを分かち合い、社会の一員として生きていく力を育む。
5.
表現する力(ねえねえ、あのね): 自分の考えや気持ちを言葉や行動で表現する力を育む。
環境整備による実践
これらの力を育むために、同園では園庭改革やICT活用など、様々な取り組みを行っています。
1. 園庭改革: 子どもたちの遊びを通して、創造性や協調性を育むため、大型の木製遊具や人工芝の築山を設置しました。遊び方を観察しながら、子どもたちの発達に合わせた環境整備を継続的に行っています。
2. ICT活用: 保育の様子を保護者と共有するシステムや、園児一人ひとりの成長を記録するポートフォリオシステムを導入しました。さらに、登校園管理システムや園バス追跡システムなど、ICTを活用した安全・安心な環境づくりを進めています。
理念を具現化するコンセプトブック
ワークショップで生まれた保育目標と保育方針は、コンセプトブックにまとめられています。同園は、このコンセプトブックを教職員だけでなく、保護者にも配布することで、保育理念への理解を深め、家庭と連携した教育を進めています。
未来を担う子どもたちの成長を支援
追手門学院幼稚園は、時代の変化に対応し、子どもたちの未来を創造できる人材育成を目指しています。コンセプトブックや環境整備を通して、子どもたちが「自分らしく生きる力」を育むための支援を積極的に行っていく方針です。