コスモエネルギーがバイオエタノールを用いたSAF製造に挑戦

コスモエネルギーがSAF製造事業を開始

コスモエネルギーホールディングス株式会社は、三井物産との共同で進める「Alcohol to Jet (ATJ)技術」を基にした持続可能な航空燃料（SAF）の製造事業において、経済産業省の公募事業に選定されました。この事業は、バイオエタノールを原料とし、航空業界の脱炭素化を支援することを目的としています。

SAFの必要性と現状

近年、航空業界ではCO2削減のための取り組みが急務となっており、その一環としてSAFの需要が急速に拡大しています。現在、海外では廃食用油を基にしたHEFA技術を用いたSAFの生産が進められていますが、持続可能な原料の確保が課題となっています。コスモエネルギーグループは、この課題解決に向けて、米国のLanzaJet社が開発したATJ技術を用い、安定した原料供給を確保する計画です。

SAF製造の目標と構想

2025年度からコスモエネルギーは堺製油所において年間約3万キロリットルのSAF生産を予定しており、さらに2029年以降には坂出物流基地において年間15万キロリットルのSAFと約1.7万キロリットルのリニューアルブルディーゼルを供給する見込みです。このように、安定したサプライチェーンを構築することで、SAFの持続可能な供給体制を確立していく考えです。