企業とAIエージェントをつなぐ「Nonagon Link」の全貌
2026年7月10日、Nonagon Capitalが新しいデータ流通基盤「Nonagon Link」のベータ版を日本国内で限定的に公開しました。この基盤は、AIエージェントが企業からAPIを通じてデータや課金コンテンツを購入できる仕組みを提供し、対価は米ドル連動のステーブルコイン「USDC」で支払われるシステムです。この取り組みにより、企業はデータを提供するだけで収益を享受することが可能となります。
AIエージェントがもたらす未来
近年、自律的にデータを収集・分析しつつ意思決定を行うAIエージェントの普及が進んでいます。これらはもはや単なる業務支援ツールではなく、人間の業務を代替する存在として注目されています。そこで、AIエージェントが信頼性の高いデータにアクセスすることは欠かせませんが、現在は多くのエージェントが企業のデータを対価なしで利用するケースが目立ちます。この問題を解決するのが、Nonagon Linkの狙いです。
企業は自社のデータを「Nonagon Link」を通じて提供し、AIエージェントがそのデータを使用する際に売上が得られます。これは、今まで価値を提供していた企業が収益化のチャンスを得る大きなステップです。方法は非常にシンプルで、利用するたびに売上が発生する仕組みが組み込まれています。
ステーブルコインと新しい決済規格
Nonagon Linkでは、EthereumとSolanaブロックチェーン上のステーブルコイン「USDC」を利用して決済が行われます。支払いには、米Coinbase社が開発した「x402」というオープンソースの決済規格が採用されています。この規格は、従来のクレジットカード決済では難しい小額決済を可能にし、AIが自動的に支払いを完結できる仕組みを提供します。日本国内での実証実験が始まりつつあるものの、本格的な普及には依然として多くの課題が残されています。
共同開発の背景
このプロジェクトは、Nonagon Capitalと親会社であるホットリンクが共同で開発したものです。ホットリンクはSNS分析AIに強みを持つ企業であり、この基盤の開発には、両社の知見と技術が注入されています。プロジェクトを率いるのは、ホットリンク開発本部長の榊剛史氏です。榊氏はAI技術における先駆者であり、社会実装の重要性を強く実感しているとのこと。
今後の展望と機能追加
現在、Nonagon Linkは国内限定のベータ版として機能していますが、今後は米Coinbase社のブロックチェーン「Base」や日本円建てのステーブルコインへの対応も視野に入れています。利用者からの事前登録を受け付けており、正式版リリースに向けた準備が進められています。さらに、ホットリンクの連携を通じて、研究機関とのデータ収集活動も計画されています。
最後に
Nonagon Linkは、企業とAIエージェントの新たなパートナーシップを促進するための重要なステップです。これにより、AI技術はより高い付加価値を生み出すことが期待されています。企業はぜひこの機会を活用し、新しいビジネスモデルの開発につなげてください。