大学生が運送業の脱炭素に寄与する新たなビジネスプランを発表

大学生たちの脱炭素ビジネスプラン

運送業界の現実と向き合う中、大学生たちが新たなビジネスプランを展開しています。特に注目されるのが、福岡大学の経済学部の学生チーム「HEROES」が提案する、運送業における脱炭素への取り組みです。彼らは株式会社ニシヒロと協力し、毎年大量に廃棄される木製の輸送パレットのチップ化を進め、自然に還すシステムを構築することを目指しています。報告会は2024年12月7日に開催される予定です。

運輸業の現実と抱える課題

近年、環境問題が深刻化している中、運送業界はその影響を非常に大きく受けている部門です。環境省が発表した2022年度のデータによると、運輸業はCO2排出量が前年に比べて3.9%も増加しており、業界全体での効率改善が求められています。これに対抗する形で、自社の取り組みを行うニシヒロは、学生とのコラボレーションにより新たな道を模索しています。

HEROESの具体的な取り組み

チームは、自社で年間1600枚に上る木製パレットを廃棄することから、この問題に目を向けました。運送業者が抱える課題は多岐にわたりますが、特にパレットの再利用が難しく、ほとんどが廃棄処理されてしまうことに着目しました。学生たちは、これらをチップ化し、ESG（環境・社会・ガバナンス）への対応を強化するプランを提案。

市との連携と地域貢献

さらに、HEROESは古賀市と連携し、地域の小学に向けて、環境意識を高める計画を進めています。チップ化されたパレットを雑草対策として提供することで、子供たちが環境問題に直接触れる機会を設ける予定です。市との包括的な協力関係を築くことは、地域への貢献にもつながるもので、他の教育機関にも広げていく意向があります。