知られざる椿温泉の魅力と女将の挑戦
和歌山県の南紀白浜エリアにひっそりと佇む「椿温泉」。この歴史ある湯治場は、長い間訪れる人々の疲れを癒してきましたが、最近ではその湯治文化が危機に瀕しています。湯治を営む宿「しらさぎ」の女将、熊野幸代さんは、この伝統を未来へとつなげるため、情熱を持って様々な取り組みを行っています。
湯治の意義とは
一般的な温泉旅行が1泊や2泊の短期間であるのに対し、湯治は特定の病気の治療を目的とした、長期間の滞在を必要とする入浴療法です。日常の疲れを癒すだけでなく、心身の健康回復を目指すこのスタイルには、昔から多くの人々が利用してきました。
椿温泉の現状
しかし、最近では湯治場の廃業や常連客の高齢化に伴い、湯治文化を知る人が少なくなり、地域全体が活気を失っているという厳しい現実があります。この現状を打破するために、熊野さんは新たな発想を展開し、地域活性化への道を模索しています。
クラウドファンディングプロジェクト
2024年11月1日から始まるクラウドファンディングは、その第一歩としての活動です。プロジェクトの期限は12月20日まで。このプロジェクトを通じて、熊野さんは改めて湯治文化の重要性を広めるとともに、地域を元気にするための企画を立ち上げています。
第一次プロジェクトの内容
パイロットプロジェクトとして、2泊3日の湯治体験を10名限定で提供。湯治、熊野古道の探索、さらにはミカンのお香作りなど、心と体を癒す旅が用意されています。現代の忙しい生活の中で、短期間でも湯治を体験できる機会を提供することが、より多くの人々にこの文化を知ってもらうための鍵と考えているのです。
椿温泉の魅力
椿温泉は自然に囲まれた小さな町、さらに2004年にはユネスコ世界遺産に登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部であり、その歴史を感じることができる場所です。江戸時代から多くの旅人を癒し続けてきたこの温泉は、近代の市街化を免れて自然が豊かに残されています。
未来への思い
熊野さんは、湯治文化を未来に継承するために、自身の宿だけでなく、地域全体を元気にすることを目指しています。リターンとして提供される大阪での湯治体験や、限定コーヒードリップパックなど、幅広い魅力を持ったプロジェクトページは、ぜひ訪れてみたいところです。詳細は
CAMPFIREプロジェクトページで確認できます。
椿温泉「しらさぎ」について
最後に、この宿では創業70周年を迎えた歴史ある旅館です。ゆったりとした時間を過ごしながら、女将のおもてなしを体験できる貴重な場所。温泉の名湯と共に、心温まる時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
和歌山県西牟婁郡白浜町椿1056-22に位置する「しらさぎ」、ぜひ訪れてその温かさに触れてみてください。お問い合わせは女将の熊野幸代さんを通じて、電話やメールでお気軽にどうぞ。