国立科学博物館が新たに14件を未来技術遺産に登録
独立行政法人国立科学博物館(館長:篠田 謙一)は、2008年度から重要科学技術史資料、通称『未来技術遺産』として登録プログラムを進めています。この度、令和7年度(2025年度)に新たに14件が登録されることが決定しました。
登録される資料には、舞台照明の分野で初めて本格的に開発された「U型多分岐式調光変圧器」や、日本が誇る8m級の大型光学赤外線望遠鏡「すばる望遠鏡」が含まれており、科学技術の発展を示す貴重な遺産です。今回の登録によって、未来技術遺産としての登録件数は合計395件となります。
14件の資料の概要
以下は、今回登録される14件の重要科学技術史資料の一部です。
所有者:丸茂電機株式会社
日本の舞台照明史において重要な役割を果たした。
所有者:自然科学研究機構 国立天文台
日本が誇る光学赤外線望遠鏡。
所有者:西部電機株式会社
世界初のワイヤ放電加工機としての歴史を持つ。
これらの資料は、それぞれが日本の科学技術と文化に重要な影響を与えた歴史的なアイテムであり、未来に引き継ぐべき貴重な遺産です。
登録証授与式とパネル展について
新規登録を記念して、登録証授与式が行われるほか、一部実物資料の展示を含むパネル展も開催されます。これにより、一般の方々にも重要な科学技術史資料を身近に感じていただく機会が提供されます。
開催概要
- - 期日:令和7年9月17日(水)~9月28日(日)
- - 会場:国立科学博物館日本館 1階中央ホール
- - 入館料:一般・大学生630円、高校生以下及び65歳以上は無料
未来技術遺産の意義
国立科学博物館では、この登録制度を通じて、我が国の科学技術や産業技術の歴史を後世に残すための取り組みを続けています。科学技術は国民生活、経済、文化に多大な影響を及ぼしてきました。そのため、重要な資料を選定し、次世代に継承していくことが重要です。
この登録制度は、科学技術の発展の記録を保存し、未来の世代にその意義を伝えるための基盤を築くものです。国立科学博物館は、これからも科学技術史に光を当て、研究成果を広く公開していくことで、国民がこうした歴史的遺産を知り、理解するための支援を行います。
詳細な情報については、国立科学博物館の公式ウェブサイトにて確認できます。皆さんも是非、足を運び、未来に向かう科学技術の足跡を感じてみてはいかがでしょうか。