次世代ARグラス用ディスプレイ開発が加速するCellidの資金調達
AR(拡張現実)技術は、さまざまな領域で注目を集めており、特にARグラスは次世代のデバイスとして期待されています。そんな中、Cellid株式会社(以下、Cellid)は、総額11億円の資金を調達したことを発表しました。この資金調達は、同社がARグラス用のディスプレイおよび空間認識エンジンの開発を進めるためのもので、国内金融大手のSBIインベストメント株式会社やIMM Investment Japan株式会社などからの出資を受けたものです。
これにより、Cellidの累計調達額は約64億円に達しました。特に注目すべきは、Cellidが持つウェイブガイド技術です。この技術により、軽量かつ広視野の映像出力が可能となり、フルカラー映像を実現するための基盤が整っています。これにより、ARグラスの実用化が一層進むことが期待されます。
ARグラスとその技術
Cellidが開発するARグラス用ディスプレイは、業界の最先端を行っています。この技術は、プラスチック製でありながら、鮮明なフルカラー映像を映し出すことができるため、これまでの技術的制約を打破するものです。特に、これまで多くの企業が追求してきた視野角の広さや軽量化に成功しており、ARグラスの実用性を大きく向上させています。
また、CellidはARグラス用のレンズ「Cellid Precision Fit Lenses」を開発し、視度補正功能を搭載しています。このような取り組みは、ARグラス市場の進化を促進し、同社の製品の普及を加速させることになるでしょう。これにより、ARグラスが一般的なデバイスとして日常生活に入り込む可能性が高まります。
今後の展望
Cellidの代表取締役CEOである白神賢氏は、「ARグラスは社会的な課題を解決できるツールである」として、その可能性に自信を示しています。彼は、ARグラスが業務の効率化や人手不足の解消に寄与することが期待できると述べています。また、今回の資金調達を通じて、優秀な人材を確保し、量産体制を拡充するとともに、技術開発のさらなる強化を図るとのことです。
SBIインベストメントやIMM Investmentからの出資は、Cellidの技術が次世代デバイスにおいて重要な役割を果たすことへの期待の表れでもあります。特に、IMM Investmentの今泉東生氏は、AR市場が抱えるハードウェアに起因する課題に対して、Cellidの製品が解決策を提供できると評価しています。
まとめ
Cellidの資金調達により、次世代ARグラス用ディスプレイの開発は新たなステージに入りました。業界の革新を目指すCellidは、ARグラス市場におけるリーダーとしての地位を確固たるものにするために、さらなる技術革新と製品化を進めていく考えです。AR技術が私たちの生活にどのように影響を及ぼすのか、今後の展開に注目していきたいと思います。