NHKブックスが贈る名著復活企画第2弾
日本最長寿の選書レーベルである『NHKブックス』が、創刊60周年を迎え、特別な名著復活企画の第2弾を発表しました。2024年10月25日、池上嘉彦による『意味の世界[改版]』と上野修の『哲学者たちのワンダーランド[改版]』が新たに発売されます。これらの書籍は、知識の深みと理解の広がりをもたらし、読者に新しい視点を提供することでしょう。
『意味の世界[改版]』の魅力
池上嘉彦著の『意味の世界[改版]』は、現代言語学の中心である意味論に焦点を当てた作品です。本書では、私たちの日常生活における言語体験を、言葉が持つ多様な意味の変遷を通じて深く分析しています。特に、言葉が時代や文化によってどのように変化するかを示し、読み手にその重要性を伝えます。著者は、ことばを単なる記号としてではなく、文化的な存在として捉えることの意義について語り、豊富な事例を用いてその考えを展開します。
加えて、改版には「改版あとがき」が付いており、著者の学問的経歴や著作執筆の背景も紹介されています。その背景を知ることで、読者はより一層の理解を得ることができるでしょう。書籍の内容は、248ページにわたり、言葉の多様性や文化との相互作用を掘り下げる魅力的な構成となっています。
上野修著『哲学者たちのワンダーランド[改版]』
続いて、上野修の『哲学者たちのワンダーランド[改版]』は、デカルト、スピノザ、ホッブズ、ライプニッツの四人の哲学者について、その思想を探求する入門書です。彼らはそれぞれ異なる視点から「可能/不可能」「偶然/必然」を考察し、その思索の過程は読み手にとって新たな発見をもたらします。著者は、彼らのラディカルな思考の背後にある自由を強調し、現代にどのように生かせるかを示しています。
この改版には「改版あとがき」と著作索引も追加されており、読者が興味を持った分野进行の他の著作についても知ることができます。272ページの内容は、17世紀という特異な時代がもたらした哲学的革新の様子を鮮やかに描写しています。
終わりに
『NHKブックス』は1964年1月に創刊され、これまでに1300近いタイトルを刊行してきた選書レーベルです。著名な学者たちによるさまざまな分野の知識に触れられるこのシリーズは、今や多くの人々に愛されています。60周年を迎えた『NHKブックス』は、今後も新しい視点や見解を提供し続けていくことでしょう。ぜひ、この名著復活企画を通じて、その深遠な世界に触れてみてください。