愛媛・佐田岬灯台で高校生が創る奇跡!絶景と音楽が融合した特別なマルシェ
2024年11月4日、愛媛県西宇和郡伊方町にある佐田岬灯台とその周辺で、「渚のエメラルドマルシェ」が開催されました。このイベントは、地元三崎高校生の運営するカフェや、灯台開放、音楽演奏など、地域を巻き込んだ多彩なプログラムが特徴です。
三崎高校生による灯台カフェ「せんたん珈琲」の奮闘
マルシェの中でも特に注目を集めたのが、三崎高校生が運営する灯台カフェ「せんたん珈琲」です。7月から始まったこのプロジェクトは、9月にモニター営業を経て、今回のマルシェ本番へとつながりました。
アクセスが困難な官舎跡地への設営は大きなチャレンジでした。約20分かかる遊歩道のアップダウン、テントや発電機などの資材搬入は容易ではなく、今回は海上輸送という方法が取られました。灯台下の船着き場から、約20mの高さにある官舎跡地まで、生徒たちが人力で資材を運び上げ、見事な設営を完了させました。
当日は、オリジナルブレンドのアイスコーヒーや、伊方町産柑橘を使ったみかんジュース、そして「エメラルドパフェ」などが販売されました。9月のモニター営業で課題となった注文管理も改善され、約100杯ものドリンクを販売。お客さんからは「感動した!」「応援したい!」といった喜びの声が多数寄せられました。
絶景をバックにしたヴィオラ演奏
もう一つの魅力は、佐田岬灯台のバルコニーで行われたヴィオラ演奏です。伊方町の中学校教員である尾﨑志穂美さんが、海抜約48mの高さから、豊後水道の大パノラマを背景に演奏を披露しました。日没とともに変化する美しい海の色、そして灯台の点灯と重なった演奏は、来場者に忘れられない感動を与えました。
地域連携と未来への展望
「渚のエメラルドマルシェ」は、佐田岬灯台利活用推進コンソーシアムが主催し、松山海上保安部や道の駅伊方・きらら館などの協力の下で開催されました。日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として行われたこのイベントは、灯台を活用した地域活性化の成功例と言えるでしょう。
高校生たちの創意工夫、地域住民の協力、そして絶景と音楽が一体となった「渚のエメラルドマルシェ」は、佐田岬灯台の新たな魅力を全国に発信しました。このイベントが、地域活性化のモデルケースとして、今後の灯台利活用に大きな影響を与えることは間違いありません。今後も佐田岬灯台の更なる発展が期待されます。
佐田岬灯台について
1918年に点灯を開始した佐田岬灯台は、四国最西端に位置する鉄筋コンクリート造の灯台です。100年以上に渡り、豊後水道の安全を守り続けてきました。2016年には「恋する灯台」に認定され、2017年には国の登録有形文化財に登録されています。日没後の数分間だけ緑色に輝く「エメラルドタイム」は、多くの観光客を魅了する見どころの一つです。