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IHIが開発したハイブリッド型水素混焼ボイラ「K-750CS」

株式会社IHI汎用ボイラは、最新のハイブリッド型水素混焼ボイラ「K-750CS」を発表しました。このボイラは、都市ガス専焼モードと水素混焼モードを切り替えることができ、業界トップクラスの水素混焼率30%を実現しています。特に、水素燃料の調達計画に応じた柔軟な運用が可能で、工場内での蒸気供給を効率的に行うことができます。

自動運転による高い効率

「K-750CS」は小型貫流ボイラとして設計されており、様々な業界での使用を想定しています。自動車産業や食品・飲料業界、製紙、石油化学など多岐にわたる分野での導入が期待されます。2023年12月からトヨタ自動車九州の宮田工場で運用評価試験が行われる予定で、このボイラの性能が実際の環境でどのように発揮されるかが注目されています。

環境への配慮

この新型ボイラの大きな特徴の一つは、燃焼時のCO2削減効果です。水素の比率が60%に達することで、CO2削減量が30%に及びます。これは、環境負荷を減らすための重要なステップです。さらに、都市ガス専焼モードも搭載しているため、水素供給が行えない状況でも柔軟に対応できます。

ボイラ内での水素比率の変更や都市ガスへの切替は、全て操作盤から簡単に行えるため、特別な機器の交換は不要で、運用が非常に便利です。

安全性の強化

水素を取り扱うという特性から、「K-750CS」は安全性にも特別な配慮がされています。特許を取得している都市ガス置換機能や窒素置換機能を備えており、逆火防止装置も搭載されています。これにより、安全な運用が確保されています。

燃焼の効率化

燃焼メカニズムにも工夫がされており、都市ガス専焼との比較で、水素混焼時のNOx排出量が低く抑えられています。この取り組みは、環境保護と効率的なエネルギー利用の両立を目指したものです。

仕様と特徴のまとめ

• - 種類: 多管式小型貫流ボイラ
• - ボイラ効率: 97%
• - 最高圧力: 0.98 MPaG
• - 燃料: 都市ガス（専焼）および水素（混焼）
• - ユニット外形: 幅1.20 m x 奥行2.82 m x 高さ2.86 m
• - 設備電力: 3.5 kw

IHI汎用ボイラは、今後も水素やアンモニアなど新たな燃料バリューチェーンに適応した製品の開発に取り組む意向を示しており、産業界のカーボンニュートラル化に貢献していく姿勢を明確にしています。

結論

新型水素混焼ボイラ「K-750CS」は、環境への配慮、安全性の強化、運用の柔軟性など、様々な面での優位性を持っています。今後のさらなる発展には期待が高まります。ボイラ業界の未来を切り開く一助となることは間違いありません。

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