富士山静岡空港における脱炭素化の取り組み
新たな時代の環境への配慮として、富士山静岡空港が脱炭素化の重要なプロジェクトを発表しました。鈴与商事株式会社と東急株式会社は、同空港での太陽光発電設備の導入を決定し、2025年7月の運転開始を目指しています。この事業は、持続可能な社会の実現につながる重要な一歩であり、全国の空港でも初めての試みとなります。
事業概要
この太陽光発電事業は、鈴与商事および東急が設立した特別目的会社(SPC)を通じて進行しています。南側用地に設置された約1メガワットの発電設備が空港内の旅客ターミナルに電力を供給します。具体的には、約1,716枚の太陽光パネルを用い、想定される年間発電量は約130万kWhに達します。この中から、年間で約37%に相当する約1,073MWhが自家消費に回され、CO2排出量を約451.7トン削減することが期待されています。
背景と必要性
2050年に向けたカーボンニュートラルの目標が掲げられる中、各業界は再生可能エネルギーの導入に力を入れています。富士山静岡空港もその流れに合わせて、国土交通省の『富士山静岡空港脱炭素化推進計画』に基づき、2030年度までに温室効果ガスを2013年比で46.6%削減するという目標に挑戦しています。
これに合わせ、LED照明の導入やEV車両の使用など、具体的な環境対策が進められています。今後は、静岡県とも連携を深めつつ、さらなる脱炭素化に取り組んでいく方針です。
事業の詳細情報
- - 発電所名: 富士山静岡空港 南側用地太陽光発電所
- - 建設地: 静岡県牧之原市坂口3336番地4
- - 事業者: 鈴与商事株式会社・東急株式会社(SPC)
- - 発電容量: 約1,021.2kW
- - 太陽光パネル枚数: 1,716枚
- - 想定年間発電量: 約1,300,000kWh
- - 想定自家消費量: 約1,073,000kWh
- - 着工予定日: 2025年3月3日
- - 完工予定日: 2025年6月10日
このプロジェクトは、今後の空港のエネルギー供給の持続可能性を高めるための重要な一環であり、地域にもポジティブな影響を及ぼすと期待されています。また、鈴与商事と東急は、エコな未来に向けた取り組みを今後も続けていく見込みです。富士山静岡空港がその先陣を切ることで、他の空港にも刺激を与えることが期待されています。太陽光発電の導入によって、脱炭素社会の実現に向けた新たなステージへと進む富士山静岡空港、この取り組みから目が離せません。