AI薬歴作成支援サービス「corte」が薬樹に導入
株式会社corteと株式会社ソラミチシステムが共同で開発した、新たなAI薬歴作成支援サービス「corte」が、薬樹株式会社が展開する約140店舗の調剤薬局に導入され始めました。この取り組みは、薬剤師の業務負担を軽減し、患者との対話に多くの時間を割けるようにすることを目的としています。
1. 「corte」の特徴
「corte」は、薬剤師と患者との会話を音声認識技術で捉え、その内容をSOAP形式で自動的に薬歴として記録する世界初のサービスです。この技術により、薬歴作成の時間が大幅に短縮され、薬剤師が本来注力すべき業務——すなわち患者とのコミュニケーションや服薬指導——に多くの時間を費やせる環境が整います。
2. 導入背景とその意義
薬樹株式会社は、地域におけるかかりつけ薬局の推進に努めており、調剤業務における薬剤師の役割を拡大し続けています。現代の医療環境では、薬剤師が患者に十分な注意を向けて対話できる体制が急務とされ、特に薬歴作成には相当な時間が取られることが課題でした。「corte」の導入は、この問題を解消し、薬剤師がより価値のある業務に集中できるようにする鍵となります。
3. 導入による効果
実際に「corte」を導入した薬樹の店舗では、業務効率の改善が顕著に表れています。具体的には以下の点が挙げられます:
- - 業務効率化: SOAP形式による自動薬歴生成が、記録にかかる時間を短縮し、薬剤師は服薬指導に専念できる。
- - コスト削減: 記録業務の軽減が人件費の最適化に繋がるほか、デジタルシステムの導入による運用コスト削減も実現。
- - 質の向上: 薬歴の統一化が記録の質を向上させ、重要な情報の欠落を防止。
- - 職場環境改善: 業務負担の軽減による離職率の低下と新入社員教育の効率化が期待されます。
4. 企業の声
薬樹株式会社の代表取締役社長、青山恭宏氏は、導入後の効果を評価し、薬剤師がより多くの対人業務に集中できるようになると述べています。一方、ソラミチシステムの田浦貴大氏も、業務効率化だけでなく患者とのコミュニケーションの質を向上させることができると確信しています。
5. まとめ
「corte」は、薬剤師が本来の役割に集中できるようサポートする革新的なソリューションです。今後も、薬剤師が患者に寄り添える環境を提供し、地域医療の質向上に大きく貢献することが期待されています。さらに、全140店舗での導入が進むことで、地域の健康促進にも繋がるでしょう。
「corte」を通じた新しい時代の薬歴管理が、今後の医療現場にどのような変化をもたらすのか、目が離せません。