介助犬合同訓練が滋賀県でスタート
日本介助犬協会は、滋賀県内で肢体不自由者のための介助犬貸与に向けた合同訓練を12月10日より開始しました。今回は、重症筋無力症の疑いを持つ野村さんが候補犬ナルと共に訓練を受けることになります。
介助犬の役割
介助犬は、日常生活を支援する重要な存在です。特に肢体不自由者にとって、落下した物を拾う、携帯電話を持ってくるなどの作業は、大きな助けになります。近年、介助犬の需要が高まっているものの、日本全国で認定されているペアはおよそ60組のみ。このため、介助犬を持つことで、肢体不自由者の生活の質は大いに向上すると言われています。
野村さんの思い
野村さんは、両上肢機能障害と下肢機能全廃の症状を抱えています。訓練の開始にあたり、「介助犬が来てくれたら、自分でできることを少しでも増やしたい」という切実な思いを語りました。協会職員による訪問や体験会を経て、今回の合同訓練に至ったのです。
合同訓練の様子
野村さんの介助犬候補、3歳の雄犬ナルとの訓練は、愛知県長久手市にある介助犬総合訓練センター~シンシアの丘~にて行われます。訓練は宿泊形式で行われ、野村さんとナルは、コミュニケーションを深めながら様々な作業を学んでいきます。担当トレーナーも、野村さんとナルが相性が良いことに期待を寄せており、社会への参加が広がることを願っています。
介助犬の育成と支援
介助犬は無償で貸与されるものの、その育成には多くの資金が必要です。全国で活躍する介助犬の約9割の育成資金は、企業や個人からの寄付や募金に依存しています。このため、介助犬協会ではガバメントクラウドファンディングを実施中で、目標金額は500万円。支援者にはオリジナルタオルハンカチが返礼される予定です。
今後の展望
野村さんとナルは、2025年1月から自宅での在宅訓練を経て、介助犬としての認定審査を受ける予定です。介助犬が生活の中に加わることで、野村さんの日常がどう変わるのか、多くの人が注目しています。
お問い合わせ先
詳細については、日本介助犬協会のホームページや訓練センターにて確認できます。サポートを通じて、より多くの肢体不自由者に輝く未来を提供するための取り組みが進んでいます。