ビール工場がつくる地域の未来とは?クラウドファンディングによる挑戦
はじめに
新著『まちを面白くするのは「小さなビール工場」 ~小規模醸造2.0〜』の出版が注目を集めています。この書籍は、マイクロブルワリー専門の総合商社、Story Agent社の西原総司氏と藤戸淳平氏によるもので、全国各地のブルワリーの立ち上げに携わりながら見えてきたビールの可能性や業界の裏側について、率直に語っています。ビールを通じて新しい文化を創出し、大きな社会的な影響ももたらすこの動きは、多くの人々に共感を呼んでいるのです。
醸造所開業の現実
「醸造所を開設する」と聞くと、誰もが高額な開業資金を想像するでしょう。しかし、日本政策金融公庫のデータによると、個人飲食店の平均開業費は約985万円で、意外と手が届く可能性があります。加えて、小規模な醸造所は500万円から始められることを知っている人は少ないかもしれません。著者たちは、自分たちの著書を通じて、この現実を広め、広く多くの人に「飲食店を開くのと同じくらいのハードルで、大きな夢を持てる」と伝えたいと考えています。
マイクロブルワリーの価値
かつて「ビールをつくる」というのは、大企業の特権とされていました。しかし、最近では小規模な飲食店でも、自らの地域特産品や文化を取り込んだオリジナルビールを制作できる時代です。これはマイクロブルワリーの誕生によるもので、観光の促進、地元の雇用創出、地域経済の循環といった側面でも重要な役割を果たしています。
ビールを通じて人々が集まり、語り合い、笑い合う場所となるマイクロブルワリーは、地域のコミュニティの中心として機能するのです。こうした小規模ビール工場が地方を興し、新たな魅力を生み出す原動力となるでしょう。
業界の課題と変革
しかし、マイクロブルワリーの設立には多くの課題も存在します。特に、醸造設備の高額な投資が障壁となることが多いのです。日本国内では、醸造設備に1,500万円から2,000万円以上かかる一方、海外では600万円から1,000万円以下で購入できることが一般的です。この価格差の背後には、情報の非対称性が存在しています。国内で高額な手数料を上乗せしている業者が多いため、多くの開業希望者は不当な価格で設備を買わされてしまうことがあります。
また、中国メーカーから直接購入するケースも見受けられますが、情報不足からくるトラブルも報告されています。こうした状況に対し、著者たちは「マイクロブルワリー起業のハードルを下げる」ことを目指しています。適正価格の導入、設計から導入までのサポート、原材料の共同仕入れなど、全てのプロセスを支える仕組みを構築しようとしています。
未来に向けての挑戦
近い将来、日本において年間10社のビール工場が誕生することを目指す彼らのビジョンは、ただの夢ではありません。地域を愛し、自らの手でビールを作り出す人々が集まり、次の文化を創る力となります。『まちを面白くするのは「小さなビール工場」』を通じて、皆さんも新たなビールの未来に踏み出してみませんか?
興味がある方はぜひ一度、Story Agent社までお問い合わせください。彼らの情熱が詰まった新著とともに、地域の魅力を引き出すビール文化を再発見しましょう。
会社情報
株式会社Story Agent
- - 所在地:福岡県糸島市前原中央2-9-20
- - 設立日:2020年7月7日
- - 代表者:代表取締役社長 西原総司、代表取締役醸造長 藤戸淳平
- - 事業内容:通販事業、酒類製造・小売・卸売事業、TAPHOUSE運営、醸造設備販売
- - URL:https://ibbrewing.jp/
カンボジア現地法人:IB BREWING CAMBODIA Co.,LTD.
- - 所在地:0585 Wat Bo Street, Krong Siem Reap
- - 代表者:CEO & Founder 西原総司、藤戸淳平