JAL、2025年国際貨物燃油サーチャージを申請
日本航空(JAL)は、2025年6月1日から適用される国際貨物燃油サーチャージについて、国土交通省に申請を行いました。この新たなサーチャージは、2025年の4月におけるジェット燃料の平均価格を基に計算されます。
燃油指標価格の設定
基準となる価格は1バレルあたり80.68米ドルであり、これに基づき燃油指標価格は「80.00以上85.00未満」に設定されます。この指標価格に応じたサーチャージ額は、以下の通りとなる予定です。
- - 米州・欧州などの遠距離路線: 1kgあたり56円
- - アジアの遠距離路線: 1kgあたり34円
- - アジア近距離路線: 1kgあたり30円
月次の改定
JALでは、国際貨物燃油サーチャージの改定を年12回、毎月行う方針です。各月のサーチャージ額は「シンガポールにおけるジェット燃油(ケロシン)価格の前々月の平均値」を基に判断されます。具体的な価格テーブルは、2024年の4月から導入された新しい基準に従って、毎月更新されます。
この制度により、JALは市場変動に柔軟に対応することを目指しています。国際貨物の運送業界は、燃料費が大きなコスト要因となっているため、今回の改定は多くの事業者に影響を及ぼすでしょう。
業界への影響
燃油サーチャージの上昇は、運送業界全般にとって厳しい環境を生む可能性があります。特に、価格上昇が続けば、企業はそのコストを顧客に転嫁せざるを得ない状況になります。また、国際貿易の活性化が求められる中、運送コストの上昇は、輸出入に影響を与える要因といえるでしょう。
日本の国際貨物市場
JALの新しい燃油サーチャージは、国際貨物市場においても注目されています。特に、アジア地域への輸送需要が高まる中で、この施策は日本の物流に重要な影響を及ぼします。企業は、自社の物流戦略を見直し、コストの増加に対応していく必要があります。
JALの取り組みは、今後の国際貨物運送業がどのように変化するのか、そしてそれが経済全体にどのような影響を与えるのかに対する貴重なデータを提供するものとなるでしょう。
この新しい燃油サーチャージがどのように展開されるのか、今後の動向を注視していきたいと思います。