GMOインターネットグループの生成AI活用現状と影響
GMOインターネットグループは、業務における生成AIの活用に関する最新の調査結果を発表しました。調査によると、グループ全体の生成AIの業務活用率は95%に達成しました。これは、前回の調査から0.9ポイントの増加を示しています。特に注目すべきは、生成AIを業務に利用している従業員の73.6%が「ほぼ毎日」この技術を活用しているという点です。
この調査は、2025年9月に6,368名の国内パートナーを対象に実施されました。GMOインターネットグループは、「AIで未来を創るNo.1企業グループへ」をスローガンに、全社を挙げて生成AIの活用に取り組んでおり、その効果が見られつつあります。
複数のAIサービス利用が広がる
生成AIを業務に活用するパートナーの中で、複数のAIサービスを利用している割合は80%に達し、前年から約1.5倍に増加しました。この増加は、6月から導入された「GMO AIブースト支援金」の効果とも言われています。この支援金によって、有料サービスの契約率は73.5%と大幅に上昇し、AIを業務に応用するための選択肢が広がりました。
GMOでは、生成AIサービスの特性を生かし、用途に応じて複数のモデルを活用することを推奨しています。同社が提供する「天秤AI byGMO」などのサービスは、業務の質と生産性向上に寄与しています。
業務削減時間の大幅増加
さらに、生成AIの活用により、グループ全体の月間業務削減時間は約25.1万時間に達しました。これは1,572人分の労働力に相当し、業務の効率化が実現されています。特に重要なのは、パートナーが業務に掛かる時間を短縮し、より創造的な業務に集中できる環境が整いつつあることです。
バイブコーディングが進化中
エンジニアの間では、Gemini CLIやClaude CodeのようなAIコーディングエージェントを用いたバイブコーディングが注目を浴びています。調査によれば、業務でバイブコーディングを実践しているエンジニアは30.2%ですが、試したことがあるエンジニアも同割合で、合計で60%を超えるエンジニアが何らかの形でこの手法を試みています。
エンジニアはコーディング業務にAIをどのように活用するか模索し続けており、品質やセキュリティに関する課題も含めて、より計画的にバイブコーディングを導入していくことが求められています。
AI利用における人間の役割
また、調査では「AIではなく人間が行った方が良い業務」についても聞かれました。パートナーからは、「最終調整や意思決定は人間が担うべき」との意見が多く寄せられました。AIを利用して得た結果をもとに、決定的な判断は人間が行うべきだという認識が広がっています。
今後の展望
GMOインターネットグループは、引き続き生成AIの活用を推進し、業務の効率化を進めていく方針です。今後も、技術の進展によってさらなる生産性の向上が期待される中で、パートナーにはAIサービスの効果的な使い方を広め、自社の業務改善に貢献していく姿勢を貫いていくでしょう。
最後に、GMOインターネットグループが掲げる目標は、単に業務の効率化にとどまらず、AI技術を通じて新しい価値を創造することです。これからの時代、生成AIがどのようにビジネスシーンに影響を与えるのか、大いに期待が寄せられています。